住宅リフォーム推進協議会 リフォームよもやま話

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第69話 命を支えるリフォーム
 "リフォームは夢がある"そして特に高齢の方などにはその"暮らしを支える使命がある"のである。病気を患った人の不自由を解消し、その病と闘うことだってリフォームかもしれない。

 介護保険の住宅改修制度に代表される"自立を目指した住まい整備"は、トイレや入浴が困難だった人が、手すりの取付けによってそれが可能になっている事実をみれば、極めて意義あるリフォームである。虚弱気味の高齢者の生活に対する自立意欲が徐々に高まり、それに伴って少しづつ必要な住宅改修を重ね、その相乗効果でついに介助者なしで自由に入浴できるまでになり、広々とした快適な浴室へ大改造された嬉しいケースだってある。極めつけは、体内のガンとの不安な闘いに、自宅を素敵にリフォームすることで大病に打ち勝った人もいる。そんな神秘的で驚異的な力を持つ"リフォーム"に携れる我々はなんて幸福なんでしょう。

 しかし一方、病が進行してしまう人のためのリフォームはとても辛い。どんな行動ができなくなってしまうか、終期末までをどのように暮すかなどという打ち合わせをするのだが、こちらも泣きたい気持ちを抑えてほのかな笑みを見せながら計画立てをする。その後間もなくしてご本人とのお別れがやってくる。わずかな時間でも、少しは生活の補助をさせていただいたことに、ご家族から感謝の言葉をいただくが、それがさらに虚しさを感じてしまう。

 我々は日々、"その人"のために全力を尽くす。その人の残りの一瞬一瞬を大切に、魂を少しでも磨きあげていただけるよう、家族との憩いをより深くしていただけるよう、人間としての尊厳を持ち続けていただけるように我々はできることをする。
 気付かされた。リフォームすることは、単に暮らしを支えるだけのことではなかった。命を支えることこそリフォームだった。

株式会社フジックス
渡邊英和
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