住宅リフォーム推進協議会 リフォームよもやま話

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第64話 「ちょっと待って、そのリフォーム」
 耐震診断にお伺いして、いわゆる悪徳リフォームにであった事があります。また部屋を大きくするために、柱や壁を撤去して、非常に危険な住宅になってしまった事例も数多く見受けられます。こんなことがどうして起こるのでしょうか。
 昔はハウスメーカーが出来る前には、大工さんに頼んで住宅を建ててもらっていました。間取りは建築主さんと大工さんで決めました。そして工事をする前に建築確認申請を大工さんの知り合いの建築士に代願を頼みました。建築確認申請の間取りと実際に建てる間取りは違います。もちろん代願ですから建築士は現場には行きません。この様な住宅が数多く残っているのも事実です。
 建築確認申請は申請建物が建築基準法に適合しているかを確認する業務で、建築基準法は最低の基準を定めた法律です。最低の基準すら守られなければ、その住宅は危ない住宅と言わざるをえません。耐震診断にお伺いすると、そのような住宅には図面がありませんし、耐震を考えた住宅は少ないといえます。
 耐震基準そのものも大きな地震ごとに変ってきております。建築確認申請通り建てられた住宅でも、平成12年以前の住宅はチェックが必要です。ですから、住宅のリフォームで柱や壁を撤去するよりも、むしろ補強しなければなりませんので、間取りの変更をする場合には、補強をした上での変更が必要です。
 在来軸組み工法での耐震補強は、壁を多くするのではなく、強度の小さい壁を強い壁に補強するため、床と天井を壊さずにできる工法があることは、意外に知られておりません。実は私も一級建築士でありながら木耐協(日本木造住宅耐震補強事業者協同組合の略)に出会って、耐震診断と耐震補強を学びました。木耐協では研修と試験に合格した者のみ耐震技術認定者証を発行し、耐震診断と耐震補強の業務を行えることになっております。
 リフォームの前に耐震診断を是非受けてほしいのは、壁のクロスの貼り替え前に壁の補強を行えば、クロスの貼り替えのロスがなくなります。リフォームの後に耐震診断をして、撤去した柱や壁を復旧しなければならなくなると、何のためにリフォームをしたのかわからなくなります。
 そのようなことにならないよう、リフォームの前に是非耐震診断をお勧めします。



 
外壁に柱抜け防止金物を設置した例   床を壊さずに壁補強を実施した例

株式会社空設計 平山郁夫

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