住宅リフォーム推進協議会 リフォームよもやま話

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第52話 素材の良土を生かし 環境にも優しいリニューアル工事を目指して
 団塊の世代という言葉が有りますが、私達の年代はまさに団塊の世代でその挙動はブームと呼ばれ社会現象になりました。
 大学入試、就職、結婚、生まれた子供たちは団塊ジュニア、マイホーム、マイカー、教育そして今は住宅リホームと続いています。

 身近な例では、友人の一人は在来工法の建売住宅に約25年間住み続けた結果、その家の基礎・土台、柱梁、屋根・壁と全てにガタが生じたため建て替えをしました。

 他の友人は在来工法の建売住宅を購入し約12年住んでいましたが、近くに新築されたマンションが気に入り、そのマンションが竣工するとそこに移り住みました。今までの木造住宅は貸家として利用していましたが、老朽化したため借り手がつかず、ついに更地にして売却しその代金をマンションの返済に充てました。その結果、定年を前に負の資産にならず良かったと本人は満足げに話しをしていました。

 昭和40年代後半から50年代中頃は高品質とか長寿命化などの発想は無く、まず所有する事が先の時代で、竣工後20年先には老朽化が発生するという考えは極めて少なかったのです。

 私も約26年前に在来工法で小さなマイホームを依頼されたのですが、いろいろな方からアドバイスを受け、多少新築時コストが上昇しても長寿命化を実現する信頼できる建材を使用しました。

 それから年月がたちその家の不燃サイディング外壁が劣化し機能も美観的な面でも改修が必要となったため屋根(石綿コロニアル葺き)葺き替えとトイレ、化粧台の取替えを含めたリニューアルを実施中です。
 その家の外壁が取り払われ、柱や筋交いや土台、基礎が現われたとき、建て主さん、大工さんが驚いていました。

 基礎も土台や柱、間柱に至るまで、木部の腐れやシロアリの被害がまったく見られず、健全な状態で維持されていました。新築時の要求が満足されていたことが証明されたのです。その理由として、土台や柱が檜材であつたことクレオソート防腐剤を丁寧に塗り込み、木材内部深くまで浸透していること、地盤が良く高台で風通り が良いため、シロアリの被害が発生しにくいこと等がありそうです。

 実は、リニューアル工事の見積もり書には下地材修繕費の項目があり、「外壁を剥がさないと確実なことは言えないのですが」と断わりを入れた上で「経験上築年数が26年を超えた家では、柱や土台の入れ替えを50%程度見込んでおかないと、改修後15年からそれ以上長く強度を保たせることが難しいです。」とアドバイスを致しました。

 最終的には現況を確認した上で下地材修繕費は変動(増加)の可能性が有る事を了解するという条件でリニューアル工事の実施となりました。
 これらの対応を通じてリニューアル工事の品質管理や職人さん達を対象としての品質確保に対する教育の大切さを改めて知ることとなりました。

 台風や地震に水害そして外壁からの剥落事故と多様な災害が頻繁に発生した平成16年にリニューアルする巡り合わせに、住居は生活の器、快適性と堅牢さと使い勝手という基本を再考させられることになりました。

 これらの災害を考慮して、堅牢性を向上させる目的で外壁は構造用合板12mm下地に防水紙ライナールーフ張り、マルチサイディング12mm仕上げ張りになりました。  屋根は構造用合板12mm下地に防水紙ライナールーフ張り、クボタ松下コロニアルNEO葺きになりました。外壁木部の塗装色の取り合わせでモダンな家になりそうです。

 使い勝手や出来栄えも目標の一つですが、この家が今後15年経過した時、新築時からのコンセプトである、その時どきの実用的で高品質な建材を使用することによる耐用年数の長寿命化が果たせるかどうか楽しみでもあります。

 共通財産である自然や資源の確保、廃棄物再利用、処分費用を低減し再利用効率を向上させる目的での生活ゴミの細分別化など日常生活に直結する資源問題が発生しています。
 生活の器という住宅(マンションも含めて)の利便性はもちろんのこと、堅牢性や長寿命化を希望する社会のニーズは益々高まるのではないでしょうか。
(株)アルテック 石井 俊男

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