住宅リフォーム推進協議会 リフォームよもやま話

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第49話 改修工事をしてお客様に喜ばれたこと
 Nさんは一昨年ご主人に先立たれ、今では年金で一人暮らしをしているおばあちゃんです。
近所に息子さんのご家族が住んでおられ、ときどきお孫さんが遊びにみえているということです。
Nさんは介護保険制度の要介護1に認定されてはいるものの、ほとんど自立して日常生活をおくることができます。そのNさんからの依頼で介護保険制度を使った住宅改修の相談がありました。

 Nさんの自宅は築47年が経過したおり、耐震補強の調査をし、最低限の補強は3年前にしているとのことでした。耐震補強はしているものの、日常生活においてはかなりのバリアーがあり、これから年をとるごとに不便で不自由になるのは容易に想像ができます。生活を年金に依存しているNさんには住宅改修の予算がふんだんにあるとはいえません。介護保険制度を利用し、できるだけ予算を押さえたいとのご要望でした。

 一般的には介護サービスを受けている場合にはケアマネージャーが介護保険制度の住宅改修の理由書を作成するようです。ところがNさんは日常生活のほとんどを自立するよう努力してきたため、介護サービスを受けたことがなく、担当のケアマネージャーもいないとのことでした。

 幸いにも、私が福祉住環境コーディネーターの資格を取得していたので書類の手続きから改修プランの作成、確認の記録写真提出までNさんと相談と確認しながらなんとか進めることができました。

 玄関の段差の解消と手摺りの設置、そして廊下の段差の解消と階段の手摺りの設置が主な工事となりました。手摺りの太さも何種類かのサンプルの手摺りを実際に握ってもらい、38ミリの手摺りに決定しました。利き手や階段の登り降りの仕方等事細かに打ち合わせをし、改修プランを作成しました。

 バリアーフリーやユニバーサルデザインの指針や標準的仕様はあるものの、こと個人住宅ではそこに生活している人の個性や特徴が重要となるということ、そしてなによりも生活者の視点に立って問題点と課題に対処することの重要性をこの仕事を通じて再確認しました。

 工事が完了し、役所への書類提出してから1ヶ月半ほど後に使い勝手の確認にNさん宅を訪問したところ、ちょうど役所から住宅改修費の償還払い方式の給付があったと知らされました。

 今回の改修によって室内の移動が楽になったため、Nさんが楽しみにしている草木染めの作業もはかどり、使い勝手も上々で大変喜んでいるとのことでした。

 帰りがけに「いろいろとありがとうございました。よかったら使ってください。」といってNさんお手製の草木染めの袱紗を渡され、この仕事が完了した安堵感とお役に立てた充実感でNさん宅をあとにしました。
株式会社 佐野製材所
佐野 賢輔

静岡県静岡市用宗小石町4-20
TEL 054-259-2120
FAX 054-258-3945
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