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第44話 色彩決定の難しさ
新築の場合でも当てはまりますがリフォームの際、色を決めるのは以外に難しいものです。色彩を決定する際の基本的なツールは(社)日本塗料工業会の標準色見本帳ですが、その各色の大きさは50mm×15mmです。各メーカーが作成するカタログでは30mm×15mmから大きくても70mm×100mm程度です。塗り板サンプルを作成する場合も200mm×300mm程度です。
これではユーザーの方に完成時のイメージを正確に伝えるのは甚だ心許ない。得てして足場解体後に「こんな色を頼んだ覚えは無い」「イメージと違う」と叱責を受けることになります。そこで手間はかかりますが、塗り板を作成しその色に基づき試し塗りをし、ユーザーに確認してから本工事に移ります。塗り替えの場合、せっかくのリフォームなので現状色を変更したい、あるいは長年親しんだ雰囲気を損ないたくないユーザーと大きく二つに分けられると思われます。二つの例を最近の工事からご紹介しましょう。 世田谷区の事例は上部が白、下部が青で色分けされた住居兼アパートで現状より青を明るくしたいとのご要望でした。現状の青は某メーカーの常備色に近い色があり、早速その色とより明度を高めた塗り板を作成し、施主に確認して頂いた。当初の要望通り明度の高い色で決定したので、試し塗りをしたところ「少し明るすぎる」との指摘を受けたので現場で調色し、再度試し塗りをして確認して頂いた。 それにも関わらず足場解体後、「少し明るすぎないかしら」と言われ、塀は現状色で施工することになってしまった。あの現場での調色の苦労は一体何だったのか職長と途方に暮れてしまった。 港区の事例は木造3階立で外壁は茶系の砂壁状模様で吹付されていた。施主のグレー系に思い切って変更したいとの要望に添って、M社の多彩模様外装材を提案しました。工事完了後も気に入ってもらいほっとしていたところ、しばらくして「少しムラがある」という指摘があり、あわてて現場に向かいました。 足場ムラか、吹きムラかと思いきやサッシを交換した取り合い壁面の左官補修部分の不陸調整が不十分で、斜めから見ると若干影を生じていました。左官補修した部分は旧塗膜の砂壁状模様に合わせてパターン補修しましたが、砂壁状の目が立った模様と新しく左官補修した平らな部分が完全には補修しきれませんでした。 正直にその旨を伝えたところ、快く納得していただき「色も模様も1日の中で、日の当たり具合で微妙に変化する。自分のイメージ以上の仕上がりです」と望外なお褒めの言葉を頂きました。 リフォーム冥利に尽きます。
(株)会津塗装店
代表取締役社長 会津 健 東京都渋谷区本町1-12-1 TEL 03-3376-2431 FAX 03-3320-8629
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