住宅リフォーム推進協議会 リフォームよもやま話

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第9話 “高齢化時代の改修工事考”「二階建てを平屋に改修」
 私が八歳で養子に入った先が、昔気質の大工棟梁で、宵越しの金は持たネー、床柱は京都の北山まで見に行き、職人養成は徒弟制度、の時代でした。50年前は改修工事等、道具が痛む施工をする職人を「雪隠大工」と称し、職人仲間からは一ランク下に見られていました。

 私は最終的には数寄屋大工を経験後、親方の廃業と共に独立を余儀なくされ、紆余曲折の末工務店経営を始め、法人設立32年、業界歴50年となってしまいました。その間、たくさんのエピソードを体験して参りましたが、今回は時代背景があった中にもペーソス有るお話を紹介します。

 昨年の夏のこと。取引先のサッシメーカーから「生活者から直接相談があったので話を聞いてくれ」と一報があり、早速当社在歴25年のベテラン社員がアポを取り訪問しました。

 社員はお客様と会って「ハッ」としたそうです。年の頃は70歳位、気難しい感じ、身構えている様子…。話の内容は、一人暮らしで保守も大変で防犯のこともあり、サッシを一部入れ替えたいとの相談でした。

 50万円位の見積を入れ、打合せをしている内に、分散している室を平面的な使い勝手(一階だけの生活)にしたいということで、二階(15坪)を全てカットして、一階に生活スペースを全て集約、屋根は日本瓦から軽いコロニアルに変更、キッチン等は完成品のすっきりした物に変更、WC、バスはいじらず、約400万円程で完了…工事はこんなものでしたが、お客様の心の動きが楽しいものでした。

*初顔合わせ時…仏頂面

*打合せ続行中…みるみる胸襟を開き、打合せ後は素敵なケーキ店で、フランス料理店でのお話会に(ベテラン社員の話の聞き方、顔相、態度がよほど温かかったのだろう) 子供さんも独立、70歳になり、他に転居し大金を使う事業を、フォローマンの工務店と共に勧める喜びが、ついつい、接待という形に出たかもしれません。

 今後、高齢化時代を迎え、工務店の役割は技術力はもちろん進歩させなければいけませんが、増改築は、心理ビジネスと考え、けしてマニュアル化せず、一人一人の生活者の目線に合わせた対応力を身につければ鬼に金棒。原価で見積を出しても、人格を認められない者には、もっと安くしてと要求があり、人格を認められた者の提案は「ハイッ」と素直になる。そんな素敵な生活者のためにも、より一層精進を重ねなくてはと、今回のお客様より学ばせていただきました。
(株)青山工務店
代表取締役 青山 輝雄

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TEL 03-3935-9511
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