「長寿命化リフォーム」の提案 Ⅷ
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88<リフォーム事例集> 長寿命化リフォームの実践事例【タガヤセ大蔵】企画設計:アンディート*オーナー E03*建築事務所      社会福祉法人大三島育徳会*運営法人3-3木賃アパートの1階全室をワンフロア化し、    デイサービス施設にコンバージョンリフォーム概要動機●築年が古いこと、駅から遠いことなどから数年間にわたって空室状態が続いており、住宅ではない新たな空間への転用を検討していた。●オーナーの祖父が入院、リハビリ生活を送ることになり、高齢者施設や在宅サービスの情報収集をしていく中で、祖父のためだけでなく、自分が将来歳を重ねたときに利用してみたいと思える施設をつくろうと思い立った。事業者選定の決め手●知り合いの建築家に相談、利活用方法について2年近く検討を重ねた。以前の維持管理状況●共用部は定期的な維持管理や大規模修繕を実施していた。●室内はオーナーのDIY等でリフレッシュを図っていた。リフォーム内容●デイサービスを運営する福祉法人に賃貸することを予定し、1階3室を一体化して広いワンルーム空間とした。●内部レイアウト等室内のレイアウトプランはオーナーや運営法人も加わって企画・検討を進めた。●各所に構造壁を加え、基礎も強化するなど建物自体の耐久性を向上させた。*世田谷区「世田谷らしい空き家等地域貢献活用モデル」に選定され、助成を受けた。*住宅の施設への転用に際しては法規上の制約もあるが、リフォーム面積が100㎡以下であったため、用途変更であっても確認申請が不要であった。リフォームの評価 住環境や住まい手の生活の向上面●耐震性の向上及び一部の住戸の高齢者対応が図られ、居住性が向上した。●外構改修により1階の廊下空間が明るくなったほか、2階の鉄骨造の共用廊下の柱も補強され、耐久性の向上も図られている。長期使用と利活用可能性●基礎及び構造部の補強が図られ、耐久性・耐震性が確保され、長期使用を可能にしている。●長期修繕計画を策定し、それに従って、共用部の維持管理をコンスタントに実施している。個人や社会の資産となる価値や流動性の付与●地域にニーズのある商用施設を誘致できる空間にコンバージョンすることで、賃貸住宅としては弱かった競争力を新たに獲得、オンリー・ワンの物件へと転用できた。●近隣住人のコミュニティ空間としても運用されるため、地域の価値向上につながっている。良好な街並み・景観形成への寄与●外壁・外構等を更新することにより、古さを感じさせない建物として再生された。●後に実施した工事で階段部等に木材を使用するなど、地域に溶け込んだ外観デザインへと意匠性を高めた。● 木賃アパートの1階3室をまとめて1室に● 周辺エリアの高齢化率の高さからデイケア施設に転用● 近隣住民の多世代交流の場としても機能空き家再生・利活用<貸す>

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