「長寿命化リフォーム」の提案 Ⅷ
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78<リフォーム事例集> 長寿命化リフォームの実践事例【O邸】設計:ARU田口設計工房  施工:(株)生川工務店1-2シニアでも安心して暮らせる住まいへ将来、子世帯に引き継ぐための配慮と計画もリフォーム概要動機●第1期:父親の健康状態を考えて、ふだん生活空間としている主屋の玄関、LDK回りと寝室としている増築部分で、車いすでも生活できるようにリフォームした。●第2期:あらわしとなった構造に魅力を感じ、第1期で手を入れなかった築100年程と思われる養蚕農家住宅の主屋部分をフルリフォームすることとなった。事業者選定の決め手●住宅展示場でリフォーム相談を行ったところ、リフォーム物件である実家に近い設計士を紹介された。●相談段階で、事業者からスケッチを含めたリフォーム提案を行ってもらい、契約に至った。以前の維持管理状況−結果実現できたこと●土壁だった外壁を更新し断熱性能を向上させたこと、耐震性の向上を行うことにより、現代の生活レベルを満足する快適性・安全性を確保できる楽しく暮らせる住宅に生まれ変わった。●浴室、洗面脱衣室、トイレ等の水回りは、第1期工事により高齢者対応空間に更新されている。実現できなかったこと●住宅が傾いたまま増築されており、そのまま第1期工事を行ったため、住宅の傾き(約1.5cm/m)を是正できなかった。 ⇒傾きが進行しないように耐力壁・接合部を強化・固定し、耐震性を向上させた。リフォームの評価 住環境や住まい手の生活の向上面●断熱性を向上させるとともに、気密性は可能な範囲で向上させた。●各室の間仕切り戸を再利用することにより、使用する部屋ごとに区画可能とした。●耐力壁とした部分に間仕切り戸を引き込むことにより、大空間として広く使用できるように可変性を確保している。●既存の材を最大限活かし、蚕部屋であった小屋裏空間を生活空間として再生した。長期使用と利活用可能性●床のかさ上げによる段差解消リフォームや断熱性向上リフォームの実施により、長期にわたって生活できる住宅として再生した。個人や社会の資産となる価値や流動性の付与●住宅内部の性能向上だけでなく、外皮をカバーして構造躯体を保護する形で外観も更新し、耐久性も向上していることから、資産価値は高まったと考えられる。良好な街並み・景観形成への寄与●付け柱と漆喰塗りにより、昔ながらの古民家のイメージを復活することができた。●丸窓を障子の窓と同じ高さに設置し、座って屋外を見通せる配慮を行ったことが、丸窓のある趣のある古民家の外観創出につながった。● 高齢になった両親が安心して住まえる自宅に改修● 別居する息子世帯の将来の移住も見越したプランニング● 築100年という古民家のたたずまいを活かした再生住み続け

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