「長寿命化リフォーム」の提案 Ⅷ
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02[第1章]ストック型社会における長寿命化リフォームの重要性長寿命化リフォームとは 「住宅をきちんと手入れして、長く大切に使う」――このような「ストック型」社会における住宅・住文化へ移行するためには、単なる設備交換や内外装の改修などに留まらず、リフォームによって住宅本来の性能を向上させ、長期にわたって使用していく姿勢が欠かせません。このように、住宅性能が向上し長寿命化された住宅は、所有者にとっての生活の質の向上と資産価値が高まるだけでなく、社会的な資産としても機能していきます。 こうしたリフォームについて、本書では「長寿命化リフォーム」と呼びます。(図1−1)長寿命化リフォームで付与すべき性能 長寿命化リフォームとは、既存住宅において、次の「①付与すべき性能」を向上させることで、長期にわたって使用され続ける住宅ストックとすることをいいます。●数世代にわたって安全・安心に長期に生活できる耐久性、耐震性、維持管理・更新の容易性⇒2〜3世代(75〜95年程度)にわたって住宅ストックを使い続けられる耐久性、耐震性、維持管理・更新の容易性の確保●新築時に比べて、より充実した生活を送ることができる省エネルギー性、バリアフリー性⇒住宅に欠かせない断熱性、バリアフリー等の住宅性能や仕様の確保長寿命化リフォームの効用(ベネフィット) 長寿命化リフォームとは、次の「②効用(ベネフィット)」を実現するリフォームをいいます。★住まい手の生活環境や生活の質が向上する⇒単なる建物の性能向上だけでなく、住まい手の生活の質の向上をめざす★長期にわたって住み続け、住み替えられることを可能とする⇒既存住宅を長寿命化させることで、長期間にわたって、さまざまな人々による利活用をめざす★個人や社会の資産となる価値と流動性が得られる⇒将来住み替え等に伴い売却する際に買い手が付きやすい価値を持たせるとともに、外観の更新など周囲の街並みとの調和等も含め、個人資産としてだけでなく社会資産としての価値を持たせるリフォームをめざす 長寿命化リフォームは、めざす目標性能や進め方の個別性を認めているとともに、リフォーム工事を実施することで完了するものではなく、長期利活用計画に基づいた維持管理等の計画や実施も必要とします。また、時代や住まい方の変化にあわせて、住まい手のライフスタイルやライフステージは刻々と変わるため、段階的なリフォームを継続的に実施することによって中長期的に長寿命化を図っていく弾力性も有しているのが「長寿命化リフォーム」の特徴といえます。1-1 長寿命化リフォームとは住宅性能を付与させることで、生活の質の向上を実現するリフォームです1 長寿命化リフォームの定義と意義● 長寿命化リフォームとは、既存の住宅に、ハード・ソフト両面に  わたって住宅性能を付与させる性能向上リフォームです。● 長寿命化リフォームによって住宅が高性能化・長寿命化されることで、住まい手は、生活の質の向上を実現できるといった効用が得られます。ここがポイント!

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