「長寿命化リフォーム」の提案 Ⅷ
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57「住み替え」リフォームのビジネスモデルcolumn 現在空き家となっている住宅ストックの中には、一定の住宅性能を有し、利活用の余地がある物件は少なくありません。こうした「利用可能な空き家」について、建物と地域の実情に応じた再生・利活用方策を見つけ、実践していくことが、所有や維持管理に悩む所有者にとっての解決策につながることがあります。 空き家は、住宅のまま再生・利活用することが効率的ですが、人口減少社会を迎え、家余り現象がみられる今、住宅としてではなく地域に求められる用途の建物として再生・利活用することが有効な場合があります。 例えば、表3−4に挙げるような「店舗・飲食店」「コミュニティ施設」「多目的スペース」といった地域住民が集える場となる施設のほか「宿泊施設」などへの転用が考えられます。 空き家を社会資産として捉え、地域に求められる多様な施設に転用することを考えてみると、有効な利活用方策がみつかるかもしれません。空き家の利活用リフォーム 空き家を地域に求められる用途へ転用する場合には、その後の継続的な利用が可能となるよう地域住民のニーズを的確に捉え、地域に愛されるストックとして再生・利活用することが重要なポイントとなります。 そこで、まちづくり団体や公的団体・教育機関など地域の多様な主体とリフォーム事業者等の建築の専門家が連携して空き家の利活用方策を検討し、ともにつくり上げていくことが有効と考えられます。(図3−6) 住宅産業に従事する者として、住宅を危険なストックにすることなく、社会資産として積極的な再生・利活用をめざす一翼を担っていきたいものです。転用する用途具体的な運用イメージ店舗・飲食店●店舗や飲食店へのコンバージョン●古民家や町家等は特にマッチさせやすいコミュニティ施設●集会所、介護施設、子育て施設、図書館等、地域のコミュニティに寄与する施設として活用●用途の性質上、賃料をとらない「無償貸与」のケースも多目的スペース●地域の歴史や伝統工芸を学習・体験する体験交流施設●博物館、資料館、アートスペース等、多目的スペース等宿泊施設●コテージや体験宿泊施設、簡易宿泊施設等●木造住宅に泊まったことのない子どものための体験宿泊施設等*特区による賃貸住宅のゲストハウス活用も可能表3−4 戸建て空き家の「非住宅」への転用例図3−6 地域の空き家再生の担い手地方自治体商工会等大学・小中高校などの教育機関まちづくり活動団体・NPO等不動産業者設計業者リフォーム事業者

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