「長寿命化リフォーム」の提案 Ⅷ
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38[第2章]「住み続け」のための長寿命化リフォーム住まい手のライフステージに応じたリフォーム提案(資金計画も含め)が有効 「住み続け」のためのリフォームには、主に子どもが独立した後に夫婦が行うリフォーム、親と子どもが同居するために行う二世帯住宅化リフォーム、親から譲り受けた住宅を子ども世代の生活に対応させるためのリフォーム等があります。 これらは、住まい手のライフステージに併せて行われるリフォームといえ、住まい手が希望する住まい方をヒアリングにより適切に把握し、それらをリフォーム計画に反映させることが何よりも重要となります。 また、将来の住まい方の変化(子どもへの相続や子ども世帯の独立など)を見据えるとともに、リフォーム後の生活に支障をきたさない資金計画を含めたリフォーム提案が求められます。長期に住宅を使用できるためのリフォーム提案 設備の劣化等によりリフォームを検討している消費者に対して、劣化箇所等だけを修繕する必需リフォーム以上の性能向上リフォームを提案し、実現に至っている事例があります。 例えば、雨漏りや設備の経年劣化をきっかけとしてリフォームを検討したが併せて加齢に伴う断熱リフォームも実施したものや、耐震診断結果を行った結果、耐震補強が必要なことがわかったことをきっかけとして、耐震改修と併せて、使っていなかった空間を他の用途に使用できるようなリフォームと断熱補強工事を行った例もあります。 これらの性能向上リフォームを伴う長寿命化リフォーム工事が実現されたのは、事業者が必要最低限の必需リフォームを行おうとする消費者に寄り添って、建物の長寿命化に向けた適切な提案を行ったことによるものと考えることができます。リフォーム実施後のアフタフォローの実施が有効 長寿命化リフォームを実施することにより、その住宅は安心・快適・健康なものとなります。ただし、住宅は定期的な維持管理を行ってこそ、長持ちするものです。 このため、リフォーム後も事業者と施主の良好な関係を保てるよう、リフォーム工事が終わった後も定期的に施主宅に訪問し、建築に明るくない消費者のちょっとした相談にも親身に対応するアフターフォローを行うことにより、次段階のリフォーム工事や近隣・知人からのリフォーム工事といった新たなリフォーム工事の発注につながることも多いようです。日常的な維持管理/定期的なインスペクションの実施が有効 住まい手は、住宅の専門家ではありません。このため、外壁にひび割れが生じるなどの顕著な劣化事象は住まい手でも把握することができますが、目に見えない住宅の変化には気づかないものです。 住まい手に日常的な維持管理についてのアドバイスを行うなどの情報提供が住まい手の住宅に対する愛着の醸成につながるといえます。 また、住宅・建築の専門家として定期的なインスペクションを実施することにより、長期にわたり使用できる住宅を住まい手とともに保っていくという視点も重要です。住宅・設備の不具合を適時適切に消費者に指摘することが有効 定期点検等の際のインスペクション(建物調査)を通じて、建物の状況と改善手法をわかりやすく居住者に伝えることが重要です。「住み続け」のための長寿命化リフォームを実践するときの留意点を紹介します2 「住み続け」リフォームビジネスの実践ポイント

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