「長寿命化リフォーム」の提案 Ⅷ
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16[第1章]ストック型社会における長寿命化リフォームの重要性スケルトンの劣化を防止する ストックの長期使用に欠かせない住宅性能が耐久性能です。新築時には、基礎や柱、梁などに長期使用を見越した性能が付与されていますが、年を重ねるごとにこうした部位が劣化し、耐久性が下がってしまいます。構造部の耐久性を下げる劣化要因としては、雨水の浸入が最大の要因とされています(図1−16参照)。場合によっては、これによりシロアリ等の害虫による劣化が促進され、構造部の強度が低下する可能性もあります。 こうしたスケルトンの劣化を防ぎ、耐久性を向上させるための手段として、大きく「構造材の補修・交換・補強」と「外皮の強化」が挙げられます。 構造材の補修や交換、補強は、傷んだり劣化した基礎や柱といった構造体の耐久性を回復・維持するために必要となる場合があります。 例えば、基礎のひび割れを補修することにより、雨水の浸入を防止することができ、柱や梁についても、劣化・腐朽した箇所の部分的な補修や交換により、性能を回復・維持することが重要です。外皮の計画的なメンテナンスも重要 外皮の強化は、主に屋根や外壁、開口部まわりの防水や通気・遮熱性能を高めることで、構造部を劣化させないように実施するものです。ただ構造部と異なり、10〜20年程度で補修や交換等が必要となるため、定期的なメンテナンスが欠かせません。 なお、耐久性能の向上に際しては、耐震性能の向上と一体的に検討し、総合的な見地からリフォームの計画を検討し、リフォーム工事を実施することが望ましいといえます。①耐久性能長期使用を可能にするため、劣化対策によって性能を維持・向上させましょう【長寿命化リフォームを支える個別性能・技術】●雨水の浸入防止など適切  なメンテナンスにより、  構造部の耐久性能を維持  ・向上させましょう。ここがポイント!性能項目等長期優良住宅の認定基準の考え方構造躯体等の劣化対策●数世代にわたり住宅の構造躯体が使用できること。 ・通常想定される維持管理条件下で、構造躯体の使用継続期間が少なくとも100年程度となる措置をとること。手法概要メンテナンス・定期的なメンテナンス(補修)を行うことによって、全面交換や葺き替え等の大規模補修の時機を延ばすことができる部材の交換・補強・腐食、劣化、破損した部材の交換・柱や梁、金物類の補強 など交換・更新・屋根・壁の葺き替え、ジャッキアップ等による基礎の打ち直しなど換気・通気・通気性や換気性を高めることで、結露を防止し、劣化・腐朽を防止するその他・屋根の軽量化、屋上緑化など、機能面での変更の検討・開口部の交換は、断熱性能や遮熱性能の向上にもつながる表1−2 耐久性向上・劣化対策の手法例図1−16 雨水の浸入により       柱の腐朽が進行した例

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