「長寿命化リフォーム」の提案 Ⅷ
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06[第1章]ストック型社会における長寿命化リフォームの重要性短命なストックをリフォームで長寿命化させ、不動産市場に流通させていく短命な日本の住宅を長寿命に 四季を楽しむことができる反面、季節による寒暖差が大きく、また地震や台風等による災害が多い我が国では、建築基準法等の法令の改正により、住宅の基本性能の引き上げが行われてきました。 2000年に施行された「住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)」により創設された住宅性能表示制度では、住宅の性能を可視化するものさしが整備されました。 一方で、我が国の取り壊された住宅の平均築後年数は約32年とされています。アメリカの約67年、イギリスの約81年に比べると、はるかに短命であることがわかります(図1−5)。 また、住宅に関する投資金額に占めるリフォーム費用の割合は、我が国が30%未満であるのに対して、ヨーロッパ諸国は50%を超えています(図1−6)。 これらのデータから、日本では「住宅を建てると、修繕・リフォームにはあまりお金をかけず、築後30年程度で簡単に建替えを選択する」という現状が浮かび上がってきます。 こうした日本の短命な住宅のスクラップ・アンド・ビルドの状況を改めるため、「長期優良住宅の普及の促進に関する法律(長期優良住宅普及促進法)」が2009年に施行されました。この法律では、良質な住宅が建築され、また長期にわたって良好な状態で使用されることが、住生活の向上や環境への負荷の低減を図るうえで重要であると述べられています。既存住宅の質を高める必要性 では、既存住宅はどうでしょう。 持ち家として住宅を取得する場合、大きく「新築住宅」と「既存住宅(中古住宅)」という2つの選択肢が考えられます。しかし、我が国の中古住宅の流通シェアは14.7%と、欧米に比べて著しく低い割合に留まっています。(図1−8) 住まいの選択肢を多彩なものにするためには、既存住宅の流通活性化が欠かせません。しかし消費者の中には既存住宅に対し、性能面での不安や前所有者の生活感の痕跡など、新築住宅に劣るイメージを持つ方もいます。 こうしたイメージを払拭するため、国土交通省では、不安・汚い・わからないといった、従来のいわゆる「中古住宅」のマイナスイメージを払拭し、消費者が安心して購入するための基礎的な要件を備えた既存住宅を提供するための制度として『安心R住宅』の取組みを進めています。 いま、建物調査(インスペクション)等で現状の性能を明らかにしたうえで生活の質の向上に必要なリフォームを実施し、住宅性能や室内環境を良質なものに向上・再生させる手段としての「長寿命化リフォーム」に期待が寄せられています。これにより、既存住宅に対する消費者のイメージを良好なものにし、安心して暮らせる住まいづくり、既存住宅のストック市場拡大につながっていくことが期待されています。● わずか30年ほどで建替えられてしまう日本の住宅を  良質のストックとして長期使用していく姿勢が欠かせません。● 築年・工法・維持管理状況等が多様な既存住宅の再生には、  住宅の状況に応じた適切な長寿命化リフォームが特に有効です。ここがポイント!

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