「長寿命化リフォーム」の提案 Ⅶ
96/180

90第2章 住まい(居住中・これから住む家)を長寿命化するためのリフォーム木造賃貸アパートを「住まい+工房」に 東京都墨田区八広は、木造賃貸アパート(以下木賃アパート)など木造住宅が密集する地域です。その中の一つの2階建て6室の木賃アパート(1964年築)の大家であるIさんがが賃貸経営をやめ、1階をリフォームして自分で住むこととしていました。 その後引越しを期に空き家になっていましたが、雨漏りや水回りの床の劣化が酷くなり、地域の住文化を担ってきた木賃アパートの佇まいを残しながら、「住まい+工房」としてリフォームすることとしました。 間取りは昔の住戸の区画を活かし、1階は展示の場ともなる土間空間と作業場、台所等の水回り、2階は洋間と2階用のトイレを配し、土間空間の上部は床をとり吹き抜けとしています。木造密集地域でも安心できる建物に この地域は古い木造家屋が密集しており、地域全体の防災性・安全性の向上が課題となっていました。 今回のリフォームでも、そのような地域課題への対応が図られ、墨田区の補助制度を活用しながら、耐震性とともに耐火性能の向上を行いました。また、床下、壁、天井への断熱材の敷設や開口部のペアガラス化により、断熱性も向上し、今後も長く利用できる建物となりました。施主が仕上げを担当 Iさんは古民家再生の活動にもかかわった経験があり、今回のリフォームにおいて内壁の漆喰塗りや柿渋塗などの内装の仕上げを行いました。それに向け、施工者とは工事の担当区分(足場を組まなくても実施可能な部分を施主が担当など)を明確にした上で、一部内装が未完成の状態で引き渡しが行われました。●かつて木賃アパートだった建物を相続し、 自宅兼工房として改修●木密・防火地域での耐震性と耐火性能を獲得●仕上げの一部はセルフビルドにより実施長寿命化リフォームのポイント4-5 「住み継ぎ」のためのリフォーム事例①  木造アパートを自宅兼工房として再生 建物の一部は吹き抜けに住み継ぎ

元のページ 

page 96

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer10.2以上が必要です