「長寿命化リフォーム」の提案 Ⅶ
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82第2章 住まい(居住中・これから住む家)を長寿命化するためのリフォーム古民家に現代の住宅性能を付与 およそ100年前に建てられた2階建ての古民家。かつては養蚕農家として使われていた趣のある古民家を、現代の生活に合わせて2度のリフォームによって再生させました。 第1期のリフォームは、高齢の親世代が安心して自宅で生活を送れるようにするため、生活環境向上とバリアフリーに配慮したリフォームを実施。高齢の母親が安心して生活でき、また入院している父親が自宅に戻っても生活できるよう、計画していきました。 築40年程度の増築部分も含め、1階の玄関近くのスペースに寝室、LDK、トイレ・浴室等の水回りを配置。これによって1階だけで生活できるようになり、また寝室とトイレが短い動線で結ばれるなどバリアフリー面も向上し、安心して暮らせるようになりました。車いすを使用する父親の室内移動も容易になっています。住宅性能を高めるリフォームを 第2期工事は、子世帯の定年後の居住場所としての活用を目指し、建物全体のリフォームを実施。養蚕農家住宅として使われていた建物は、太い柱や梁などで構成される造りや小屋組みが見事なため、それらの風合いを活かしたリフォームとしています。 土壁だった外壁を更新し、断熱性能を向上させたこと、耐震性の向上を行うことにより、現代の生活レベルの快適性・安全性を確保でき、楽しく暮らせる住宅に生まれ変わりました。外観も昔の面影を残したままリフレッシュでき、美しい意匠性で地域の良好な街並みづくりに貢献しています。 建築当初の間取りを活かしつつ、間仕切り戸を引き込むことで大空間として広く使用できるよう可変性を持たせました。各室の間仕切り戸を再利用することにより、部屋ごとに細かく分割しての使用を可能にしています。 蚕部屋であった小屋裏空間も生活可能な空間として再生し、アトリエとしての利用を想定しています。 子世帯の夫妻は現在、週末には頻繁に泊まりに来られているとのこと。「新築住宅として建替えたら、同じような柱・梁組みによる住宅は手に入れられなかったはず」と、リフォーム後の住宅に非常に満足されています。4-3 「住み続け」のためのリフォーム事例③ シニアでも安心して暮らせる住まいへ。   将来、子世帯に引き継ぐための配慮と計画も●高齢になった両親が安心して住まえる自宅に改修●別居する息子世帯の将来の移住も見越したプランニング●築100年という古民家のたたずまいを活かした再生手法長寿命化リフォームのポイント住み続け

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