「長寿命化リフォーム」の提案 Ⅶ
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62第2章 住まい(居住中・これから住む家)を長寿命化するためのリフォーム二世帯住宅ならではの留意点 二世帯住宅化リフォームは、幅広い世代のニーズ等への対応が求められます。改修内容も一般のリフォームより多様となり、さまざまな性能向上に関する検討・実施が必要です(表2-3)。 戸建て住宅を二世帯住宅化する際は、とくに以下の点についての配慮が求められます。■ 耐久性能・耐震性能の向上 それぞれの世代の家族が安心して暮らしていくうえで、耐久性・耐震性の向上を図ることが重要となります。とくに「完全分離型」とする際に、玄関を新設する等の対応が必要となるため、併せて構造部の強度も確保します。■省エネルギー性能、バリアフリー性能の向上・ 高齢者である親世帯の生活フロアは、極力1階が望ましい・ 段差の解消、手すりの設置、開き戸から引き戸への変更・ヒートショック対策 冬場に温かい居室から廊下に出た場合や、脱衣所から浴室に入った場合に、温度差によって血圧が急変動し、心筋梗塞や脳出血を起こすリスクをなくすため、空間間での温度差を低減するよう、断熱性の向上や浴室暖房機を設置します。・ 足元照明等の設置、すべりにくい素材の活用、リフト・ホームエレベータの設置など■遮音性・防火性の確保 二世帯住宅独特のアプローチとして、遮音性の確保、防火構造が挙げられます。とくに遮音性については、高齢者世帯と子育て世帯の生活リズムの違いによるトラブルを回避・抑制するうえでも重要な性能といえます。 また「完全分離型」とする際、将来の利活用を見越し長屋としての対応を図る場合は、防火構造とすることが求められます。当面は住戸間の行き来ができるようにする場合でも、施錠可能な防火扉で住戸間をつなぐ等の対応を図ります。光熱インフラの分離を検討する 二世帯住宅では、親世帯と子世帯とでライフスタイルやライフステージが異なる、2つの世帯が暮らすこととなります。 一般住宅を二世帯住宅化するに当たっては、使用する蛇口や電化製品の数などを検討し、必要に応じて電気や水道、ガスの供給主体との契約変更や工事を行う必要があります(表2-4)。 とくに「完全分離型」の二世帯住宅など、光熱費の家計も別とする場合には、光熱コストを世帯ごとで計測できるよう各世帯でのメーターの設置を目指します。完全分離が難しい場合でも、子メーターの設置等によって各世帯分の使用割合を区別できるよう配慮します。2-3 二世帯住宅化のためのリフォームアプローチ基本性能の向上に加えて光熱インフラの分離も検討していく●二世帯住宅化する場合も、長寿命化リフォームに欠かせない 耐久性・耐震性・省エネルギー性・バリアフリー対応等が不可欠です。●光熱費の負担割合を明確にするため、二世帯住宅では、水道・電気・ ガスなどのメーターを分離するなどのアプローチも大切です。ここがポイント!

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