「長寿命化リフォーム」の提案 Ⅶ
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60第2章 住まい(居住中・これから住む家)を長寿命化するためのリフォーム親子間での同居志向の高まり 昭和の高度成長期に核家族化が進み、住まい方もそれまでの大家族型から、世帯が独立する傾向が加速していきました。ここ50年だけをみても、1970年の平均世帯人員(1世帯あたりの平均家族数)は3.45人でしたが、2015年は2.49人にまで減少しています。 平均世帯人員が減少する一方で、近年、子ども世代が親世帯と同居する暮らし方も注目されています。その要因として、親子間の見守りや家族間の結び付きの強化、一緒に暮らすことの経済性など、同居にさまざまなメリットが見出されていることなどが挙げられます。親世代は自分たちの介護の問題、子世代は育児負担の軽減など、双方に同居を望む事情がうかがえます。 図2-2、2-3を見ると、親世代より、子世代の方が同居に対する志向が強めであるといえます。 しかし親子間だからといって、1つの住まいにただ同居するスタイルは、快適な暮らしが持続しにくいもの。生活時間の違いを許容できたり、プライバシーへの配慮など、それぞれの世帯が快適に暮らせる仕組みがあってこそ、スムーズな同居が実現します。 そのための「住み続け」のためのリフォームとして、親・子・孫が一緒に暮らす「二世帯住宅化」というアプローチが考えられます。二世帯住宅は大きく3タイプ 二世帯住宅は、その暮らし方や生活動線の分離方法によって、大きく「完全同居型」「完全分離型」「部分共用型」に分かれます(表2-2)。 「完全同居型」は、玄関やLDK、水まわりなどの設備機器を二世帯で完全共用するタイプ。寝室などの居室は世帯ごとに個別に確保します。既存の住宅を二世帯住宅化するのに最小のコストでリフォームできますが、住まい手にプライバシーが少ない形態といえます。 「完全分離型」は、1棟の建物を上下階または左右で2戸に分離するタイプ。各世帯のプライベートが守られやすい反面、双方に同じ設備機器を配置するなど、リフォームにおいては多額のコストがかかる形態といえます。 「部分共用型」は玄関や一部の設備機器など、室内の一部分を二世帯で共用する形態。リフォームでは、建物の広さや各世帯のライフスタイルに応じて共用部分を設定します。2-2 「二世帯住宅化」で実現する三世代同居親世代の住宅を上手に分離することで無理のない「住み続け」を実現させましょう●「住み続け」のためのリフォームとして、親・子・孫が一緒に暮らす 「二世帯住宅化」というアプローチが考えられます。●二世帯住宅といっても、玄関や設備機器の共用等によって、 「完全同居型」「完全分離型」「部分共用型」などのタイプに分類できます。ここがポイント!

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