「長寿命化リフォーム」の提案 Ⅶ
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38第1章 長寿命化リフォームの概要調査結果を基に仮計画案を作成 第2段階の②として建物の調査を実施したら、次いで③の「企画」に移ります。 企画とは、①のヒアリング、②の建物調査を基に、いったん長寿命化リフォームの仮計画案を作成することを指します。 図2−12に示しましたが、調査では大きく「建物構造部」「住宅性能」「居住性」についてチェックしています。調査結果をもとに、どのような工事を実施すべきか、また費用の概算を算出するなどし、仮計画案としてまとめ上げていきます。長寿命化リフォームが最適な手法かを検討 仮計画案がまとまったら、④の「内容・コスト検討」に移ります。この工程は、その住宅ストックの再生手法として長寿命化リフォームが最適な方法であるかの確認や、住まい手の意向や予算に沿ったものであるか等をチェックするものです。この工程で検討すべき項目例を、表2−14にまとめました。 「長期使用の可否」とは、その住宅ストックの構造面での性能が、長期使用に向いているかの確認です。現状性能が著しく低い場合、費用が多く掛かり過ぎるようなケースも考えられますので、まずは長寿命化リフォームに適した住宅ストックであるかを確かめます。 コストパフォーマンスの確認も重要です。性能向上のために著しくコストがかかる場合には、長寿命化ではなく、一般的なリフォームで当面の安全性や居住性を向上させるといった、現実的な提案も不可欠です。逆に、コストは住まい手の予算を超えるものの、長寿命化リフォームを実施すべきと判断された場合は、2回以上に分けてリフォームを実施するような柔軟な計画を提示していきます。「仮計画案」を「全体計画」に昇華させる こうした内容やコストを確認したうえで、最終的な進め方を検討していきますが、その実施手法としては、表2−15のようなアプローチが考えられます。 住まい手の意向を実現するのに、必ずしも長寿命化リフォームが適切でない場合も考えられます。コスト面や資産価値等から見て、建替えの方が効果が高いと検討された場合は、両者のメリット・デメリットを伝えたうえで、建替え(あるいは両者)を提案するようなことも考えられます。性能向上にコストが掛かりすぎる場合、長寿命化リフォームを断念し、短期〜中期にわたって快適に住まえるす一般的なリフォームを提案することも考えられます。 長寿命化リフォームを実施するのが合理的であると判断された場合は、住まい手の意向を再確認し、③の企画を現実的な「⑤全体計画」へとブラッシュアップさせていきます。図2−13は、全体計画で住まい手に提示すべき資料類をまとめたものです。③企画⇒④内容・コスト検討⇒⑤全体計画の策定②建物調査④内容・コスト検討③企画⑤全体計画の策定①ヒアリング【第1段階】長寿命化 リフォーム 全体計画の策定

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