「長寿命化リフォーム」の提案 Ⅶ
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24第1章 長寿命化リフォームの概要新築は2020年に省エネ基準が義務化 2015年、「COP 21」(国連気候変動枠組条約第21回締約国会議)がパリで開催され、日本は温室効果ガスの排出量について2030年度までに26%削減(2013年度比)を公約しました(家庭部門は39%削減)。 こうした流れのもと、住宅部門においても低炭素化に向けてのロードマップが策定され(図2−3)、新築住宅は2020年までに省エネ基準への適合が義務化されました。2050年には全ての住宅でゼロエネルギーの実現が掲げられています。 こうした動きに合わせ、既存住宅も一層の省エネルギー化を目指していく必要があります。 図2−4は、省エネ基準毎の年間暖冷房エネルギー消費量を示したものです。平成11年基準を満たすと、無断熱の住宅に比べて半分以下のエネルギー消費量で済むことがわかります。逆にいえば、既存住宅の省エネルギー性能は、現行の住宅に比べて低いことがわかります。 図2−5では、冬の暖房時に各部位から熱が流出する割合を示しています。最も多いのが、窓などの開口部からの流出で、外壁や換気が続いています。また、 省エネルギー改修を行う部位とその手法例を、図2−6に示しました。断熱リフォームで省エネ性能を向上 省エネ改修として断熱工事する主要部位は、壁・天井・屋根・床下・窓の5カ所になります。内容としては、グラスウールやウレタンフォームなどの断熱材を充塡し、開口部は複層サッシに交換するなどが挙げられます。他に、換気扇を省エネ型・熱交換形タイプに交換することでも、熱のロスを抑え、省エネルギー化が図れます。 木造住宅は床下から外気が入り込み、間仕切り壁などを通って天井から外に漏れる場合が多く見られます。このすき間をふさぐ気密性能の向上も、既存の断熱材の効きを良くする効果があります。 ほかにも、家庭で消費されるエネルギーのうち大きな割合を占める給湯機を高効率な機器に交換することや、照明をエネルギー使用効率の高い省エネタイプのものに交換することも、住宅におけるエネルギー使用の削減につながります。 住宅性能表示における省エネルギー対策等級については、等級2(昭和55年基準)から、等級3(平成4年基準)、等級4(平成11年基準)と、徐々に努力目標基準が引き上げられました。 さらに平成25年の省エネ法改正によってこれらは「断熱等性能等級」による分類となり、「等級4」(平成25年基準)、「等級3」(平成4年基準)、「等級2」(昭和55年基準)、「等級1」(その他)に区分されました。長期優良住宅においては、新築・既存住宅とも、原則として断熱等性能等級の最高レベルである等級4が求められています。③省エネルギー性能地球温暖化対策と併せ、住まいを快適な温熱環境に● 省エネルギー性能の獲得は今や世界的な課題であり、  新築住宅は2020年に省エネ基準適合が義務化されます。● 既存住宅においても、断熱性能を向上させるなどして  省エネルギー性能の獲得が急務となっています。ここがポイント!

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