「長寿命化リフォーム」の提案 Ⅶ
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20第1章 長寿命化リフォームの概要スケルトンの劣化を防止する ストックの長期使用に欠かせない住宅性能が耐久性能です。1つの住宅を数世代にわたって使用し続けるためにも、耐久性能の付与と維持が欠かせません。 耐久性能は、主に住宅の「スケルトン」部の強化によって担保されます。通常、基礎や柱、梁などは、長期使用を見越した性能が新築時に付与されているものです。しかし、年を重ねるごとにこうした部位が劣化し、耐久性が下がっていってしまいます。 表2−3は構造部の耐久性を下げる劣化要因例をまとめたものです。湿気や太陽光など自然由来のもののほか、ほこりやちり、シロアリ等の害虫による劣化もあります。 中でも湿気=水分は耐久性能の大敵です。スケルトン内に湿気が入り込むことで腐食やサビ等を誘発し、構造部の劣化を加速させてしまいます。ほこりやちりの付着も湿気が加速させますし、蟻害も木材にシロアリの好む適度な湿気をもたらすために起きます。 こうしたスケルトンの劣化を防ぎ、耐久性を向上させるためのアプローチとしては、大きく「構造材の補修・交換・補強」と「外皮の強化」が挙げられます。外皮の計画的なメンテナンスも重要 構造材の補修や交換、補強は、傷んだり劣化した基礎や柱といった建材自身を性能向上させるために欠かせないアプローチです。基礎は、コンクリートの増し打ちや炭素繊維等などによる補強のほか、無筋の基礎を鉄筋入りのベタ基礎や布基礎に打設し直すなどの手法があります。柱や梁についても、劣化・腐朽した箇所を交換したり、部分的な補修や交換を実施します。 外皮の強化は、主に屋根や外壁、開口部の防水や遮光・遮熱性能を高めることで、構造部に劣化要因を影響させないよう実施するもの。ただ構造部と違い、10〜20年程度で補修や交換等が必要なため、定期的なメンテナンスが欠かせません。 なお、耐久性能の向上に際しては、耐震性能と一体的に検討し、リフォームを実施するのが望ましいといえます。共にスケルトンを強化する住宅性能として、一体的に検討していきましょう。①耐久性能基礎や構造部を強化し、長期使用を可能に。劣化対策によって性能を維持【長寿命化リフォームを支える個別性能・技術】● 基礎や構造部の強化が、住宅ストックそのものの  耐久性能を高めます。● 構造部の耐久性強化のためには、雨水の浸入を防止するなど  外皮の適切なメンテナンスも欠かせません。ここがポイント!

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