「長寿命化リフォーム」の提案 Ⅶ
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16第1章 長寿命化リフォームの概要ハードの性能を一度で向上させる長期優良住宅化リフォーム 13ページの図1−1で示しましたが、住宅リフォーム推進協議会が提唱・促進する「長寿命化リフォーム」の効果・目的とは、既存住宅をバランスよく性能向上させることで、★住まい手の生活環境や生活の質の向上を図る★ 長期にわたって住み続け、住み継がれるストックとして、利活用を可能とする★個人や社会の資産となる価値と流動性を付与する★良好な街並み景観の形成に寄与する ことなどを実現するリフォームを指します。 長寿命化リフォームは、一度の実施で完了するものではなく、長期利活用計画に基づいた維持管理等の計画や実施が必要です。時代や住まい方の変化に合わせて、住まい手のライフスタイルやライフステージも刻々と変わるため、継続的に実施するリフォームとの連携も欠かせません。 一方、平成26年より開始された「長期優良住宅化リフォーム」は、主に住宅のハード面について、● インスペクション(建物調査)による、現状性能の確認● 上記検査結果に基づき、①劣化対策とともに、②耐久性・耐震性・省エネルギー性等について、国の定める評価基準にまで性能向上●リフォーム履歴の蓄積と維持保全計画の作成 といった、具体的な住宅性能獲得のための高度な性能向上リフォームといえます。 また長期優良住宅化リフォームは、目指す住宅性能について「S基準」「A基準」2つの基準が定められています。 つまり、長期優良住宅化リフォームは、主にハード面での合理的なリフォームを行うことによって住宅の長寿命化を図るための、国が定めた性能ガイドラインと位置づけられます。 対して長寿命化リフォームは、住宅の性能を向上させるだけでなく、建物を長期にわたって使い続けていくための利活用計画や、愛着を持って暮らせる家にするなど、住まい手の視点に立って総合的に住宅と住まい手の生活の質の向上を推進する概念といえます(図1−5)。 目指す目標性能や進め方に個別性があってよく、例えば住まい手の都合に合わせ、段階的なリフォームによって中長期的に長寿命化を図っていくような弾力性も有しています。 また、近隣や地域の景観への配慮等、ソフト面での性能向上も含めた概念であることも、長寿命化リフォームの特長といえます。1-3 「長寿命化リフォーム」と 「長期優良住宅化リフォーム」長寿命化リフォームは、国の推進する「長期優良住宅化リフォーム」と何が違うのでしょう?● 「長期優良住宅化リフォーム」は、既存住宅を国の求める評価基準にまで  一度で性能向上させる性能向上リフォームといえます。● 「長寿命化リフォーム」は、ハード・ソフト両面にわたって性能向上させ、  住まい手の暮らしの質の向上や資産価値を高めるための長期的な取り組み。ここがポイント!

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