「長寿命化リフォーム」の提案 Ⅶ
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12第1章 長寿命化リフォームの概要長寿命化リフォームとは 「住宅をきちんと手入れして、長く大切に使う」――このような住宅・住文化へ移行するためには、単なる設備交換や内外装の改修などに留まらない取り組みが求められます。これからはリフォームによって住宅本来の性能を向上させ、長期にわたって使用していく姿勢が欠かせません。そうした利活用によって、長寿命化された住宅は所有者にとって資産価値が高まるだけでなく、社会的な資産としても機能していきます。 こうした社会性もあるリフォームについて、本書では「長寿命化リフォーム」と呼びます。長寿命化リフォームで付与したい性能 長寿命化リフォームについて、もう少し細かく定義してみましょう。 図1−1をご覧ください。図の中に2つの箇条書き項目があり、それぞれ4つのポイントが示されています。上段は長寿命化リフォームの実施によって「①付与すべき性能」、下段は長寿命化リフォームを実施したことで得られる「②効果・目的」を示しています。 まず、「①付与すべき性能」は以下になります。●数世代にわたって安全に長期使用できる耐久性 ⇒ 2〜3世代にわたって住宅ストックを使い続けられる耐久性の確保● 新築並みの高い住宅性能(耐震性・断熱性など) ⇒ これからの住宅に欠かせない耐震性、断熱性、バリアフリー等の住宅性能や仕様の確保● 間取りや内装等を低コストで変えられる間取りの可変性 ⇒ 家族構成やライフスタイル等に応じて柔軟に間取りを変えられるような機能● 不動産市場で流通(売買・賃貸)できる流動性・汎用性 ⇒ 将来住み替え等で売却するような場合、買い手がつきやすい性能や仕様であること長寿命化リフォームの効果と目的 「①付与すべき性能」に対して、「②効果・目的」は以下になります。★住まい手の生活環境や生活の質を向上させる ⇒ 単なる建物の性能向上だけでなく、住まい手の生活の質の向上が不可欠であるということ★ 長期にわたって住み続け、住み継がれることを可能とする ⇒ 既存住宅を長寿命化させることで、長期間、さまざまな人々による利活用を目指す★ 個人や社会の資産となる価値と流動性を付与する ⇒ 投資額に見合った資産価値を持たせるリフォームを目指すということ★良好な街並み景観の形成に寄与する ⇒ 外観の更新などデザイン性も高め、周囲の街並みとの調和等にも気を配る また図1−2は、長寿命化リフォームが果たす役割を図表化したものです。建替えを遅延させ、1つのストックを使い続けることを目指します。1-1 長寿命化リフォームとは既存住宅を長期使用するために、必要な性能をリフォームによって付与する行為です1 長寿命化リフォームの定義と意義● 長寿命化リフォームとは、既存の住宅に、ハード・ソフト両面にわたって  高い住宅性能を付与させる高度な性能向上リフォームです。● 長寿命化リフォームによって住宅が高性能化されることで、住まい手は  生活の質の向上や、資産価値が高まるなどのメリットが得られます。ここがポイント!

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