「長寿命化リフォーム」の提案 Ⅶ
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column138第3章 空き家の利活用と再生のためのリフォーム 賃貸住宅において、これまで入居者による室内のカスタマイズはほとんど認められてきませんでした。改装どころか壁に画鋲1つ刺せないほど、入居者は原状回復義務などのルールに縛られ、制約を課されていました。 しかしこの風潮が、近年変わりつつあります。賃貸住宅にも空き家・空き室が目立つようになり、オーナーが入居者確保のために「改装OK」とする賃貸住宅が出てきたのです。 室内を自らカスタマイズすることで愛着が生まれ、入居者には室内を大切に使用する意識が生まれ、また長期にわたって住み続けてもらえることが期待できます。 オーナーの不安は、「建物を壊されないか」「次の人が借りなくなるのでは」といったものでしたが、あらかじめ改装できる範囲や内容等を定めることで、「DIY可能」はオーナー・入居者双方にメリットある仕様となったわけです。 国土交通省も、賃貸住宅の流通促進を目的に「DIY型賃貸借に関する契約書式例」や活用ガイドブックを作成し、こうした動きを支援しています。ワークショップを開いたりコミュニティをセルフビルドや入居者DIYの支援が空き家の利活用につながるスペースRデザイン(福岡市中央区)のカスタムリノベーション“リノっしょ”でのワークショップ風景(下写真も)。つくるなど、入居者のDIYを支援するオーナーや管理会社、賃貸物件サイト等も出てきました。 こうしたDIYを経験した住まい手は、将来持ち家を手に入れた際も、積極的な維持やリフォームを実施していくことでしょう。それは、リフォームの普及と市場の拡大にもつながっていくはずです。

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