「長寿命化リフォーム」の提案 Ⅶ
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134第3章 空き家の利活用と再生のためのリフォーム入居者のDIYを可能に 近年空室率が高くなっていた築30年超の賃貸マンション。1室の専有面積は20㎡前後で、賃料は月額3万円程度と安めなものの、3点ユニットバス、狭いベランダ、洗濯機の室外配置(一部)などの理由から、近年空室が多くなっていました。 ウィークリーマンションとして貸し出すなどしていましたが、抜本的な対策のため、「自分らしい暮らし」をテーマに空室となっていた11室をリノベーションしました。 リノベーションに際しては、新たな入居者像を想定し、素材や仕上げを変えて4タイプの部屋をつくりました。各タイプとも空間イメージは違いますが、いずれもシンプルな内装に留め、入居者が自分で室内をカスタマイズできる余地を残しています。女性の反応もよく このマンションは最寄りの鉄道駅まで徒歩12分の距離ですが、オフィス街や繁華街まで2~3km圏という好ロケーションでした。そこで「自転車のある暮らし」をイメージし、室内のリフォームにも反映させました。 室内は間仕切りを撤去し、ワンルームに変更。玄関の土間部分を広げ、自転車を室内に保管できる間取りに変更しています。 天井は顕しにして天井高を上げています。壁は完全造作、下地ボードの貼付、従来クロスそのままなど、部屋によって改修レベルに差を付けています。入居者が日々接する床は、畳やクッションフロアからフローリングに張り替えました。照明の一部は配線ダクトを設置し、レールコンセントに変えています。 予算の関係上、ユニットバスやキッチン等の大型室内設備は一部を除いて交換・グレードアップ等していません。 こうして室内を低コストで一新し、入居者のカスタマイズを可能にしたことで、空き室の目立っていた築古マンションが一躍地域の人気物件に。室内がホワイトを基調とした柔らかなイメージに変わったこともあって、これまでになかった女性のからの反応も高まったといいます。3-5 賃貸空き家のリフォーム・再生事例    賃貸マンションの空室率改善のため   住まい手のライフスタイルをサポート。   セルフビルドで愛着の醸成も期待● 賃貸マンションをローコストで再生し、魅力付けを図る● 一部壁面等については入居者によるカスタマイズを可能に● 入居者のライフスタイル支援で女性の取り込みも目指す長寿命化リフォームのポイント

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