「長寿命化リフォーム」の提案 Ⅶ
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118第3章 空き家の利活用と再生のためのリフォーム建替えが困難な戸建て住宅をリフォームして賃貸化 Sさんは、隣家から築41年の空き家を買い取って活用してほしいとの依頼を受けました。活用方針を検討したところ、接道条件が悪く建替えによる有効活用が困難であることがわかり、リフォームにより性能向上を図り、戸建て賃貸住宅とすることとしました。 土地・建物の購入費及びリフォーム費用を希望通りの期間で回収できるような家賃設定はできなかったものの、高性能であり、また自然素材を内装に用いる等の付加価値をつけることにより、周辺の戸建て賃貸住宅の家賃相場よりも高く貸すことができました。長期優良住宅の認定基準相当への性能向上 長期優良住宅の認定基準相当とするために、通常の性能向上以上に配慮や工夫が求められました。まず、構造の耐久性や耐震性の向上に向けては、腐食や蟻害が進んでいた水回りの土台や柱等の構造部材を交換・補強、さらに、屋根や下屋の形状や軸組の一部を構造的に合理的な状態としました。その他水平耐力の確保に向けては、梁下に合板を貼ることで対応しました。 長期優良住宅の基準に適合するために、基礎高400mm(雨撥ね対策がされている場合は300mm)の確保が必要となるため、基礎の増打ち及び基礎の周囲を掘り下げ・U字溝の設置等で対応しました。 温熱環境の向上に向けては、壁、屋根、基礎を外張断熱とすることで、断熱性・気密性を確保。床下に、蓄熱式暖房機を設置し、冬でも床が暖かいつくりとしました。 高齢者対応としては、従前の1階の洋室を特定寝室とし、特定寝室がトイレと同一階にあるように平面計画上の位置づけを行いました。● 建替えの困難な戸建て住宅をスケルトンリフォームで再生● 長期優良住宅化リフォームで最新の住宅性能を獲得● 差別化された戸建て賃貸として高い賃料が設定可能に長寿命化リフォームのポイント3-1 戸建て空き家のリフォーム・再生事例①   接道条件の悪い古家を戸建て賃貸住宅化。   長期優良住宅化リフォームで付加価値の高いストックに3 空き家のリフォーム・再生事例

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