「長寿命化リフォーム」の提案Ⅵ
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54第2章 住まい(居住中・これから住む家)を長寿命化するためのリフォーム安心して中古住宅を選択できる環境づくり 「中古住宅購入+リフォーム」にまつわる不安、そして求められるサービス、また、それらを支える市場環境のあるべき姿について図2−4に整理しました。 つまり、住宅取得者が抱く中古住宅購入に際しての不安を解消・払拭し、新築住宅と同様に、安心して中古住宅を選択できる市場環境をつくりだすことが、中古住宅流通の活性化に向けたポイントとなります。 そのためには、物件紹介や適正な価格査定、不動産仲介等の「不動産仲介業務」、建物調査/建物診断からはじまり施工、アフターサービスに至る「リフォーム業務」、さらに、これらの適正な実行を担保し、促進するための「市場環境の整備」、これら3つの要素が必要です。不動産流通業とリフォーム業の連携の必要性 住宅取得者の利便性や安心感を向上させ、中古住宅流通の活性化につなげるためには、不動産業とリフォーム業の連携は必要不可欠です。 しかし、今のところ、不動産仲介業者とリフォーム業者の連携は十分であるとはいえません。 不動産会社は中古物件の流通の中核を握っていますが、リフォームにまで関与する動きはなかなか見られません。またリフォーム事業者側からは、先進的な取り組みを行う一部の事業者を除き、事業分野の違う中古流通の現場に積極的に参入しにくいというのが実情です。 今、住宅取得者側のニーズに目を向ければ、不動産仲介とリフォームに係る各種サービス機能を、パッケージとして一体的に提供するモデルの確立が求められていることは間違いありません。こうした連携モデルとして、表2−1に3つのかたちを整理しています。中古住宅市場、リフォーム支援の環境整備が必要 一方、中古住宅仲介やリフォームの適正な実行を担保し、促進するための「市場環境の整備」も求められます。 これには、リフォームローン等資金調達手段の充実、中古住宅やリフォーム品質のわかりやすく統一的な性能表示、住宅履歴の管理、中古住宅やリフォーム工事向けの瑕疵保険、税制優遇等が考えられます。 これらのうち、既存住宅性能表示制度については、2002年に制度の枠組みは整えられましたが、まだまだ活用されているとは言い難い状況です。2010年春からリフォーム工事瑕疵保険と既存住宅売買瑕疵保険について、国土交通大臣に指定を受けた保険法人が保険販売をはじめました。 また、新成長戦略(2010年6月18日閣議決定)に示された「中古住宅流通・リフォーム市場規模の倍増」に向け、新築中心の住宅市場から、リフォームにより住宅ストックの品質・性能を高め、中古住宅流通により循環利用されるストック型の住宅市場への転換を図るために、今後講ずべき施策について検討を行った結果が「中古住宅・リフォームトータルプラン」として2012年に取りまとめられています。この中で、「①中古住宅流通を促す市場の環境整備」「②リフォーム市場の環境整備」「③既存住宅ストックの質の向上の促進」「④中古住宅流通・リフォームの担い手の強化」などの取組が整理されています。 中古住宅流通を支える市場環境整備が民間サイドから提案されつつある状況にありますが、このような個別の民間事業者の自助努力ももちろん、事業者団体や行政などによる一層の取り組みが求められます。2-2 中古住宅購入とリフォームを一体提供する意義消費者の不安払拭が、新たな需要を喚起します

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