「長寿命化リフォーム」の提案Ⅵ
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52第2章 住まい(居住中・これから住む家)を長寿命化するためのリフォーム中古住宅の購入を検討はするものの中古住宅には不安が多い 住宅を取得する際には「新築住宅」と「中古(既存)住宅」という2つの選択肢があります。 ただし、わが国における中古住宅の流通シェアは13.5%と、住宅流通量の半数を超える欧米と比べると、著しく低い割合に留まっています。(図2−1) ある民間会社が実施したアンケートによると、住宅購入検討者のうち過半の人が「中古を検討する」としており、住宅取得者の中古住宅への関心が高いことがわかります。 ところが、住宅購入者のうち検討段階に「中古住宅を見た人」の約6割が購入意欲が減退したといいます。 「中古住宅を検討したにもかかわらず購入しなかった理由」については、図2−2に示される結果でした。「新築の方が気持ちよい」という理由が筆頭ですが、それ以外は住宅の性能や価格にまつわる不安、また購入後のリフォームや維持管理面での不安が挙げられています。買い主から見た中古購入の課題 中古住宅の売買における過程で「買い主」からみた課題について整理すると、以下のような項目が挙げられます。[品質・性能・価格面]◦見た目だけで「住宅の品質」を確認しにくい◦「瑕疵の有無」までわからない◦品質と価格が妥当なのか判断できない◦個人相手では保証が付かないことが多い[融資・税金面]◦中古住宅は住宅ローンを借りにくい◦リフォームする際は、住宅購入価格とリフォーム費用の総額を視野に入れてローンを考えなければならない◦耐震基準を満たしていれば税優遇を受けられるが、証明しにくい[購入手続き面]◦購入までの手続き、中古購入+リフォーム費用の全体の価格などわかりづらい 以上のような課題が、買い主のマインドを消極的にさせ、中古住宅の流通を阻害しているものと考えられます。中古流通とリフォーム業の関わり こうした阻害要因を取り除いていくためにリフォーム業界からはどのような対応・支援が可能でしょうか。 従来から中古流通にリフォームが伴う際には、図2−3に示す2つのモデルがあります。 「売り主が売買の前にリフォームを行う場合」と「買い主が売買の後にリフォームを行う場合」です。売買の前にリフォームを行う、あるいはその後に行うというモデルです。いずれにおいても、 図2−3に示すような課題を抱えています。 これまで、リフォーム業界は、中古住宅の売買に際してのリフォームについては、不動産仲介業との連携不足から、あまり積極的に事業展開を行ってこなかったということができます。 しかし、中古流通の過程において、不動産仲介業者の専門ではない「住宅の品質」や「瑕疵の有無」などについては、既存住宅・建築についての専門性を有するリフォーム事業者の活躍の場は少なくないと考えられます。2-1 中古住宅流通とリフォームの関係ユーザーの不安解消・負担軽減のための「中古住宅購入+リフォーム」統合サービスの可能性2 中古住宅流通とリフォーム

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