「長寿命化リフォーム」の提案Ⅵ
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18第1章 長寿命化リフォームの概要長く愛されるデザイン・街並みとの調和 住宅を長期にわたって利用していくためには、性能面の追求ばかりではなく、住まい手に長期にわたってその住宅に対して愛着を持って使ってもらえるよう配慮する、という視点も必要です。 そのためには、リフォームが建物の外観にも及ぶ場合には、そのデザインについても長い年月に耐える質の高いものとしていく必要があります。 住宅の外観は、屋根の形状や、外壁や屋根の色彩・外壁材の質感、窓・玄関などの形状・デザインなど様々な要素で構成されています。また、建物だけでなく、植栽や門扉などの外構も、住宅の印象を大きく左右します。 また、住宅はそれ一つで成り立っているのではありません。街並みや景観を構成する一つの要素でもあります。 整った街並みの住宅地は、落ち着きを感じさせ美しいものです。景観の美しい住宅地は資産価値の面でも高く評価されるといいます。住宅のデザインについては、リフォームにおいてもこうした観点に立った配慮が求められます。 また、外観デザインばかりでなく、室内の間取りの暮らしやすさや、インテリアのデザインについても、住まい手の住宅に対する愛着を左右します。 長寿命化リフォームにおいては、長く使われるからこそ、住宅のデザインについても、こうした多面的な配慮が求められます。地域性や歴史性への配慮 国土が南北に長い日本では、気候風土にも大きな開きがあり、住宅の様式や住文化についても地域それぞれの特色があります。 地域で歴史的に育まれてきた住宅様式は、気候風土への適応や、街並み・集落景観、地域の建材や建築技術を使用しているなど、環境との調和などから、いまあらためて見直されています。また、こうした歴史性を備える住宅が、今でもまだ街並みとして残っている地域もあります。 住宅を長期に使用していく長寿命化リフォームの時代においては、こうした地域で培われてきた住宅様式・住文化・歴史に、あらためて学ぶべき・取り入れるべきことはないか考え直してみる必要もありそうです。 都道府県などの自治体では、住宅供給や住環境の整備推進のための基本計画である「住生活基本計画(住宅マスタープラン)」を策定しています。住生活基本計画には、地域性や歴史性を踏まえた住宅のあり方を提示していることもあるので、これら指針を生かした家づくりを、リフォームにおいても検討してみてはどうでしょうか。国産材や地場建材・伝統技術の活用 住宅産業を取り巻く課題は様々です。国産材や地場産材の消費低迷や、地域の伝統的な技術や、④住宅性能以外に必要な視点地域性への配慮や、長く愛され住み継がれる住宅にするなどソフトの視点も不可欠です

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