「長寿命化リフォーム」の提案Ⅵ
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164[第4章]ストック時代に向けたこれからのリフォームビジネス中古やリフォームに対する不安や不信感 ほんの少し前まで、住宅購入を希望するユーザーは、中古住宅への関心はあっても、実際の購入にはなかなか到らないケースが多く見られました。その理由として、ユーザーの新築志向もありますが、なにより情報不足や保証のなさ等からくる「中古物件に対する不安・アレルギー」等があったためです。 概して、一般のユーザーは住宅に関する専門的な知識がほとんどありません。隠れた瑕疵があるかもしれないのに、自己責任で中古住宅を購入するリスクはなかなか取れず、興味はあっても手を出せずにいたわけです。 リフォームにしてもしかりです。住まい手の無知につけ込んだ強引な営業による「悪徳リフォーム業者」をはじめ、価格の不透明感、実施するリフォーム工事の必要性など、リフォームが「怖いもの」「安心して任せにくい」といった、不信感を持って見られていたフシがあります。進む市場整備 こうした反省から、ユーザーの不安等を解消しようと、リフォーム業界や不動産業界は官民を挙げて解消に努めてきました。安心して取引のできる市場や業界の透明性確保をはじめ、中古物件の取引ルールや各種支援制度の整備など多岐にわたっての取り組みが現在もなお続けられています。(表1−2)。 こうした市場の整備や近代化の背景として、国が平成22(2010)年から実施している「中古住宅・リフォームトータルプラン」が挙げられます。 既にご承知かと思いますが、国は新築中心の住宅市場から、リフォームにより住宅ストックの品質・性能を高め、中古住宅流通により循環利用されるストック型の住宅市場への転換を目指しています。平成32年(2020年)までに中古住宅流通・リフォーム市場規模を、10兆円(当時)から20兆円へと倍増させるという目標を掲げ、その実現に向けて取り組んでいます(表1−3)。 10年間の実施期間の折り返し点を迎え、市場整備も進んできたといえるでしょう。 新しいサービスやビジネススタイルを リフォーム市場においても、今後は新たなビジネススタイルの登場に加えて、事業者の差別化と淘汰が進んでいくものと思われます。 フロー(新築)からストック(中古)へと、住宅市場は現在大きなターニングポイントを迎えています。広がる市場を前にして、ビルダーやリフォーム事業者も、旧来のやり方に留まらない、新たなサービスやビジネススタイルが求められていきます。長寿命化リフォームへの取り組みもまた、そうした時代の要請として求められつつあります。 次ページで紹介するワンストップサービスをはじめ、サービスの多様化がユーザーから望まれています。また自社の信用力のいっそうの強化も求められていくことでしょう。1-3 リフォーム市場のさらなる活性化に向けて国が推し進める「中古住宅・リフォームトータルプラン」の推進と実現を目指していきましょう

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