「長寿命化リフォーム」の提案Ⅵ
154/184

148第3章 空き家の利活用と再生のためのリフォームプレハブアパートを1棟再生 この建物は、1970年代後半に建てられた軽量鉄骨造地上2階建てアパート。高度経済成長期に開発、普及した、いわゆるプレハブアパートです。竣工当時は「工業化住宅」として高性能で先進のイメージを誇った建物も、40年近く経過し、近年陳腐化は否めませんでした。 相続によって取得した際は空き室も多く、現オーナーは空き室解消のためにリノベーション会社に大規模改修を依頼しました。 建物調査を行ったところ、既存構造体を再利用できると判定。生かせる既存設備は極力再利用してコストダウンを図りつつ、断熱改修や設備・配管等を交換するなどの性能向上により、建物全体をリフレッシュしました。 以前の間取りは、室内が細かく区切られた2DKと3DK。いわゆるファミリータイプをターゲットとしたアパートでしたが、周辺のエリアニーズを再検討し、新たな入居者層を20代後半〜30代の単身者や2人暮らしに想定。間仕切り等を取り払って1LDK/1SLDKと現代風の間取りに変更し、単身者がゆったり暮らせる空間としています。 ダイニングキッチンと居室との境がなくなったことで、以前は暗かったDKに光が届き、明るさや開放感が得られました。1階住戸には専用庭をつくることで、外部に対しての広がりも創出しています。新築並みの賃料が設定可能に リフォーム後は、周辺相場よりやや高めの賃料に設定しましたが、すぐに入居者を獲得できました。地域の人気物件として認知され、空室が出てもすぐに次の入居者が決まるなど、賃貸物件として安定稼働しているということです。 今回のリフォームにより、事業者は最低でも20年は利活用が可能と判断、20年間の維持管理計画も提示しています。 全国にこうした軽量鉄骨アパートや木賃アパートがまだまだ多く残っているかと思いますが、再生の余地は残されているといえそうです。3-8 賃貸空き家のリフォーム事例③    1970年代に建てられた築古アパートを   1棟全体で現代的に再生●築40年超のプレハブアパートを1棟全体再生●地域ニーズにマッチした間取りに変更、賃料アップを実現●既存の建材を極力生かし、ローコスト化にも配慮長寿命化リフォームのポイント

元のページ 

10秒後に元のページに移動します

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer10.2以上が必要です