「長寿命化リフォーム」の提案Ⅵ
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132第3章 空き家の利活用と再生のためのリフォーム下宿を現代的な形態に再生 昭和38年に建てられた、和風の木造戸建て住宅。かつては1階がオーナー宅、2階が下宿という構造になっていました。 オーナーはこの下宿付き戸建て住宅を親から相続しました。自己居住する予定はないため、この建物と土地の使い方を検討。築50年以上経っていたため、建て替えも視野に入れましたが、以前の維持管理がよく、建物状態がよいということで、最終的にオーナー専有部分も含めて1棟全体をシェアハウスに転用することとなりました。 元の建物や外構の風合いを生かし、ローコストでの再生を実現。1階の元オーナースペースは、共用リビングと水回り、そして個室(入居者専有部)に。2階は以前の間取りをほぼそのまま生かした形で、個室として使用することとしました。昭和のたたずまいを差別化につなげる 本格和風住宅の古いたたずまいを生かし、内装は最小の変更に留め、風合いの保持とローコストリフォームを両立させています。建具など古い造作や仕上げなどは極力生かし、昭和の風合いを魅力的に演出しました。 シェアハウス住人が自由に過ごせる14畳の共用リビングは、かつてのオーナー宅の和室をそのまま生かし、畳敷きのリビングとして転用。縁側や庭も眺められ、他のシェアハウスにはない魅力付けとなっています。 一方で、トイレやキッチン、シャワールーム等、水回りについては積極的に更新を図り、機能・快適性を充実させました。水回りはとくに生活感が出がちな部位なので、設備更新して清潔感の演出に努めました。 木造住宅ゆえ賃貸マンションのような防音性はありませんが、隣室の人の気配も昭和の風合いのひとつ。ほどよい距離感として、入居者から支持されているようです。 近年賃貸物件として人気のなかった「下宿」という形態ですが、シェアハウスへと転用することで再生が図れました。3-3 戸建て空き家のリフォーム事例③    下宿付きの戸建て住宅を   オーナー部も使用して   シェアハウスに転用●下宿付き戸建て住宅を1棟シェアハウスに再生●1階オーナー宅は共用キッチンやリビング等に活用●既存の間取りを生かしてローコストにリフォーム長寿命化リフォームのポイント昭和の“和”の面影をそのまま残したファサード。

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