「長寿命化リフォーム」の提案Ⅵ
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112第3章 空き家の利活用と再生のためのリフォーム「住み続け」リフォームとほぼ同様のステップで進めていく 所有者が空き家を自己居住する場合の再生計画は、通常の長寿命化リフォームと同様の手順で進めることができます。 具体的な手順としては、建物検査(インスペクション)の実施後、耐久性や耐震性など構造部の基本性能の向上を図ったうえで、断熱改修など省エネルギー性やバリアフリー等の向上・付与を目指します。併せて水回りを中心とした設備機器等の更新等を実施し、住まい手の家族構成や暮らし方に応じた長寿命化リフォームを実施していきます。これは、第1章2−2「長寿命化リフォームの進め方」(20ページ)で紹介するリフォームステップが適用できます。 105ページで紹介したように、持ち家の空き家の40%以上が、親から相続した住宅となっています。家族間で思い入れのある建物を上手に再生することが、受け継いだ資産価値を向上させることになりますし、空き家の減少にもつながります。親などから相続した建物を再生するために必要なリフォーム例について、表1−7にまとめました。 親から相続した空き家に自己居住する場合、住まい手が親から子世代に移るため、間取りや内装の変更などのリフォームも重要になってきます。家族間で住み続けていくことから、意匠等について、リフォーム後も家族の歴史や愛着性を残した再生計画が大切です。 なお、空き家による無管理期間があるなどの理由から、建物検査(インスペクション)や劣化対策は、通常のリフォームより重要になるものと考えられます。新たな住まい方の提案も 前項で簡単に触れましたが、所有者には自己所有していながら空き家にしている理由があるわけですから、現在の居住地から住み替えられない何らかの要因があると考えられます。そのためには、ただ建物自体をリフォームで性能向上させるだけでなく、暮らし方についての提案も必要になってきます(表1−8)。 例えば「二地域居住」は、現在の住環境で不足している要素を、もう1つの住宅や周辺環境で補うことが可能です。居住中の住環境を手放して住み替えるわけではありませんから、比較的スムーズに実施できる住まい方といえます(図1−7)。1-5 空き家に「住む」ための再生手法自己居住するための暮らし方、住まい方を考えていきましょう

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