「長寿命化リフォーム」の提案 Ⅴ
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24第1章 長寿命化リフォームの概要長寿命化に必要なコスト 1950(昭和25)年に建築基準法が制定されて以来、数回の改正や省エネルギー法などの整備によって住宅の性能は向上しました。建築当時の性能基準を満たしていた住宅も、現在必要とされる性能と比較すると、相対的に性能が低かったり、既存不適格建築物になっていたりします。 長寿命化リフォームでは必要な住宅性能を備えるため、一般的には現況の耐震性能や断熱性能が低いものほどコストがかかるといえます。 1981年5月以前に建築された旧耐震基準の住宅は、断熱性能や耐震性能の向上を要することや、劣化が進んでいるなどの事象により、長寿命化させるには相応のコストを要します。ただ良質な住宅や長期使用が望まれる住宅もあるため、現況の状態や要望に基づいて長寿命化リフォームの適否判断をすることとなります。 一方、1981年6月の改正建築基準法で制定された新耐震基準や、1980年以後の省エネ基準が適用されている住宅は、基本的な住宅性能を備えているため、比較的コストを抑えたリフォームで住宅を長寿命化させやすいといえます。耐久性や住宅性能の向上にコストをかける意識が不可欠 長寿命化リフォームは相応の費用がかかりますが、その後のランニングコストや後日実施するリフォーム費用、建替え費用などを勘案すると、早期に建物を長寿命化させた方が合計負担額は少ないため、ライフサイクルコスト(総住宅費)の視点が大切です。 建物の構造部は、長期にわたって耐久性や耐震性能が求められるため、優先して改修を行う部位です。一方、内装や設備は定期的に更新するためのリフォームを要すため、予算に合った機能や仕様を検討します。 現在年間6兆円ともいわれるリフォーム市場ですが、その約60%が内装や設備機器の更新に充てられているといわれています。従来の一般的なリフォームでは、居住者等の要望に応じた内容で実施されることが多かったため、内装や設備の仕様等にコストをかけることが優先されがちで、構造部の改修や住宅性能の向上に十分費用がかけられていませんでした。しかし住宅を長期にわたって使用するためには、これらの改修にコストをかける意識が不可欠になります。 性能向上を要する住宅の場合は、設備や内装部の快適性と併せて、耐久性や住宅性能の向上の重要性についても説明し、これらの改修にコストをかけて長く使用できるものにつくり替えるという提案を行うことが必要です。 なお、耐震、バリアフリー、省エネなどの性能向上リフォームには、国や自治体等の補助制度や融資制度(金利優遇)、所得税や固定資産税等の減税制度などの優遇措置を適用できる場合があります(適用期間、要件等があります)。長寿命化リフォームの際にはこうした制度を活用すると、リフォーム費用の軽減にもつながります。③長寿命化のためのコスト検討【第1段階】診断・企画・長寿命化リフォームの事業適否判断

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