「長寿命化リフォーム」の提案 Ⅴ
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12第1章 長寿命化リフォームの概要地球環境面からも省エネ性能を高める 日本では「地球温暖化対策の推進に関する法律」に基づき、京都議定書目標達成計画(2005年閣議決定)を定め、基準年の6%削減約束を達成するために必要な措置を定め推進してきました。 しかし、その第一約束期間の最終年度である2012年度の温室効果ガスの排出量は依然基準年の総排出量を6.5%上回り、近年、「家庭部門」が前年を上回る水準で推移しています。<資料:2012年度(平成24年度)温室効果ガス排出量(環境省)> 住宅性能表示における省エネルギー対策等級については、等級2(昭和55年基準)から、等級3(平成4年基準)、等級4(平成11年基準)と、徐々に努力目標基準が引き上げられました。一方で、平成25年の省エネ法改正により、これらを「断熱等性能等級」とし、この他に、低炭素建築物認定基準相当を最上位等級5とする「一次エネルギー消費量等級」が導入されました。 地球温暖化、また住宅の光熱費の抑制のために、住宅が備えるべき性能としてはエネルギー使用の効率性を確保できることが求められます。図2-2は、省エネ基準毎の、年間暖冷房エネルギー消費量を示したものです。平成11年基準を満たすと、無断熱の住宅に比べて、半分以下のエネルギー消費量で済むことがわかります。 長期優良住宅の認定基準では、平成11年基準を満たすことが求められており、長寿命化リフォームでも、この基準を満たすことを目指します。補助金等も利用しながら省エネ改修を 図2ー3では、冬の暖房時に各部位から熱が流出する割合を示しています。最も多いのが、窓などの開口部からの流出で、外壁が続いています。 省エネルギー改修を行う部位とその手法の例を図2-4に示しています。 断熱工事する部位は、壁・天井・床下・窓の4ヵ所です。壁・天井・床下にはグラスウールやウレタンフォームといった断熱材を詰め込む、シングルサッシを複層サッシに交換するなどが挙げられます。 通常の木造住宅は床下から外気が入り込み、間仕切り壁などを通って天井から外に漏れています。このすき間をふさぐ気密性能の向上も、既存の断熱材の効きを良くする効果があります。 これらの断熱改修は既存の壁を壊すことになるので、長寿命化リフォームを行う際に、併せて行うことは合理的な手法だといえます。 ほかにも、家庭で消費されるエネルギーのうち大きな割合を占める給湯機を高効率な機器に交換することや、照明をエネルギー使用効率の高い省エネタイプのものに交換することも、住宅におけるエネルギー使用の削減につながります。 省エネルギー改修は、工事費の補助や税制優遇などがあります。近年、国をはじめ自治体などでも積極的に推進する施策が用意されています。こうした補助金などの支援策や税制優遇について、居住者に情報を提供して省エネ改修を進めることが求められます。②省エネルギー性能地球温暖化対策と併せ、住まいを快適な温熱環境に

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