「長寿命化リフォーム」の提案 Ⅴ
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152第3章 リフォームビジネスの新たな取り組み複合的サービスの重要性 中古住宅の購入を検討する際、買い手は品質や価格の妥当性など、多くの不安を抱えます。最終的にそれらを払拭できないため、購入を見合わせて新築住宅を購入するケースも見られました。また、中古住宅を購入する場合、多くの買い主が購入の前後でリフォームを実施することが確認できています。しかし、中古住宅購入とリフォームの手続きを消費者が個別に対応するケースがほとんどで、これが消費者の負担や不安要因となっていました。 こうした課題を事業者側から解決するため、近年中古住宅購入とリフォーム窓口を一本化した「ワンストップサービス」が見られます。1つの事業者(あるいは複数業者による連携体制)がワンストップで提供することによって、消費者は窓口が一本化され、手間や不安が大幅に軽減されます。それだけでなく、購入予算とリフォーム予算の割り振りや一体型ローンの活用、相談体制等、さまざまな恩恵を受けられます。なにより、従来「自己責任」であった中古住宅の品質確認について、事業者が行う建物検査(インスペクション)によって現状性能が明らかになるため、消費者のいちばんの不安要因が解消され、中古取得の大きな推進力となっています。さまざまなワンストップ化 一口にワンストップサービスといっても、実際はさまざまなサービスがみられます。一般的なのは、中古住宅購入にリフォームを加え、一体型ローンで一括融資するワンストップサービスですが、ほかに「建物検査+中古住宅仲介」や「耐震診断+リフォーム」といったさまざまな複合的なサービスが見られます。 また、自社で中古住宅を買い取り、室内全体をリフォームして市場に出す「買取再販」も、広義のワンストップサービスといえるでしょう。 こうしたワンストップサービスは、消費者にとっては大きなメリットですが、全ての事業者が提供できるサービスではありません。社内に不動産仲介部門とリフォーム事業部門をもつ事業者でない限り、1社だけで完結できるものでもありません。それゆえ、リフォーム事業者は建築士や設計士をはじめ、不動産仲介業者、工事業者、不動産鑑定士など、住宅産業に関わるあらゆる職能と提携していくことが肝要です。 これまで日本の住宅市場は新築偏重型でしたが、こうした消費者の手間の軽減と安心感を付与することで、その目が中古市場に向けられ、ストック活用ビジネスに弾みがついていくことでしょう。2-3 【注目のビジネスモデル②】中古住宅購入とリフォームをワンストップで提供リフォームビジネスのポイント● インスペクションや瑕疵保険の活用で 消費者の中古住宅に対する不安を払拭する● 消費者が中古住宅購入とリフォームを個別に進めるのは  負担。ワンストップなら中古住宅の取得意欲が湧く

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