「長寿命化リフォーム」の提案 Ⅴ
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143消費者の住環境や生活意識から考えるこれからのリフォームビジネスのヒント課題⑥躯体の耐震性をはじめ、中古住宅はどれだけ長持ちするか不安に感じる消費者は多い● インスペクションによって、正確な住宅性能を  お客様に提示する● 中古住宅購入検討の際、買い手側の負担による  インスペクションもポピュラーになりつつある● 耐震性や耐久性は、「長寿命化リフォーム」によって  性能向上できることをきちんと説明する既存不適格でもローン付けが可能に 中古住宅の購入検討者にとって、建物の耐震性は不安要素のひとつ。特に、新耐震基準施行(1981年6月)以前に建設された住宅については、購入検討者の懸念がより強まります。耐震性は、住宅ローンや減税制度の申請にも影響するため、耐震基準に適合しているか強い関心が持たれます。 耐震性や耐久性は、長寿命化リフォームによって向上可能です。 購入する住宅の耐震性能が不明な場合でも、耐震基準適合証明書を取得することは可能です。以前は所有者が申請できる制度だったため、中古住宅の購入にあたって住宅ローン減税を受ける場合には、売主に耐震基準適合証明書を取得してもらうことが必要でした。 しかし2014年より、購入後でも改修工事によって耐震基準への適合が確実であれば、購入時点で適合していなくてもローン付け等が可能になりました。購入前インスペクションでリスク回避 建物の耐久性や耐震性に不安を持つ方にはインスペクションを実施し、現状性能を確認してもらうことが望ましいでしょう。 中古住宅を取得する際、購入希望者の負担でインスペクションを行うケースは、これまでは稀でした。しかし最近では、購入後のトラプルリスクを回避するため、必要な投資という考え方が生まれてきました。欠陥住宅は論外ですが、引渡し後に建物の性能上大きな問題を発見(または発生)した場合、生活に支障が出るばかりでなく、費用面でも大きな負担になってしまいます。 建物に問題がないか、専門家にチェックしてもらうことで購入後の不安を解消でき、また必要なリフォーム計画をスムーズに進めたり、将来の維持管理計画づくりも容易になります。持ち家もインスペクションを当たり前に インスペクションが重要なのは、住宅購入の際だけでなく、持ち家を維持管理する場合も同様です。住み続けるためのリフォーム工事を行った住まい手の中には、耐震診断を実施した事業者に、その後の耐震リフォームを依頼した例がみられます。 このことから、住宅の長寿命化につながる耐震診断により住宅の状態を把握し、それをきっかけとして新規顧客を獲得するビジネスが、今後の事業展開として考えられます。 定期点検やインスペクションからお客様とのつながりをつくるビジネスモデルは、162ページからの「2-5 【注目のビジネスモデル④】“ホームドクター”として住まい手との関係を築いていく」でも紹介します。対処法

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