「長寿命化リフォーム」の提案 Ⅴ
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139消費者の住環境や生活意識から考えるこれからのリフォームビジネスのヒント課題②戸建て住宅の所有者に、維持管理費用を積み立てる意識が低い●「段階リフォーム」の提案など、コスト面での負担を  極力取り除いた計画を提示● 補助制度や融資制度を活用したリフォームを提案戸建て住宅も修繕積立金のプールを 家を建てた後も一定の維持管理費用が必要なことは、事業者の立場からすると当たり前のことですが、全ての住まい手が理解しているとはいえません。修理や定期メンテナンスが必要な時期になって初めて、こうしたコストを理解するケースもまだまだ多いようです。分譲マンションであれば、修繕積立金として月々一定額を管理費と一緒に負担する仕組みが構築されていますが、戸建て住宅の場合、そうした積立金を計上する家庭はほとんどないのではないでしょうか。 前ページ「課題①」の維持管理に関する意識と同様、将来のメンテナンスのための費用を常日頃プールしていく必要性を、事業者から住まい手に積極的に伝えていく必要があるようです。予算に応じて段階的なリフォーム提案を リフォーム工事の相談にくる消費者の多くは、工事にかけられる資金の目安が、思い描くリフォーム工事の内容を実現するのに要する費用を下まわっている例が多いことがわかりました。 ただ、予算が少ないからといって、単にこの金額ではリフォーム工事を請け負うことはできないと伝えてしまうのでは、ビジネスとして成立しません。 事業者の中には、住まい手の要望を誠実に聞き取り、リフォーム工事に掛けられる金額を併せて確認することで、住宅の現況を踏まえた工事内容の提案を行い、リフォーム工事の受注につなげているところもあります。 費用負担が重く、そのリフォーム工事では実施が難しい工事内容については、計画的な修繕を提案し、その後のフォローを通じて施主との関係を維持することにより、次段階でのリフォーム工事につなげていくことも考えられます。工事内容に優先順位を付け、段階的なリフォームを提案するものです。 ハウスドクターとして施主に寄り添い、常に住宅の状況を把握し続けることにより、段階的なリフォーム工事を含む住宅の適切な維持管理が可能となります。これは、住宅の長寿命化にも寄与します。補助や融資制度も積極活用 リフォームの工事内容や設備機器によっては、国や地方自治体から補助を受けられるケースもあります。近年はリフォームに対する補助制度も充実し、特に性能向上リフォームについては推進のための手厚い制度が用意されています。 自治体での補助が進んでいる制度のひとつに耐震診断などの費用が挙げられます。今すぐにはリフォームを予定していない住まい手であっても、現状の建物の耐震性能を知ってもらうことで、住まいの管理意識やリフォームに対する関心も高まります。また補助だけでなく、融資制度や減税制度もあり、手持ちの資金が少なくてもリフォーム工事を実施できたり、確定申告で減税分が還付される場合もあります。 こうした情報を確実に入手し、自社の営業活動に役立てることが、リフォームビジネスの競争力強化にもつながっていきます。対処法リフォームの減税制度についてはhttp://www.j-reform.com/zeisei/もご参照ください。

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