「長寿命化リフォーム」の提案 Ⅳ 【リフォーム事例のご紹介】
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第2章 リフォーム事例のご紹介 44 戸建住宅事例②(居住中) K邸(兵庫県) ー 精密な建物診断を行い、土壁など既存を残しながら総合的に住宅性能を向上 - 物件の概要 本物件は、兵庫県の築38年の戸建住宅である。80代の親世帯が建てた家に、施主である50代の夫婦、そして20代の娘の3世代が同居していた。 過去に2階部分の増築、浴室等の改修、屋根の葺き替えや外壁の塗り替えのメンテナンスは行ってきたが、収納の使い勝手に対する不満に加えてがたつきや床鳴りが気になっており、娘の結婚をきっかけに、知人の建築士にリフォームの相談をすることとなった。 その建築士は「住宅医ネットワーク(岐阜県)」が主催する「住宅医スクール」を受講しており、ネットワークの中心メンバーであるT設計事務所を紹介。平成23年度の長期優良住宅先導事業「既存ドック」による「住まいの健康診断」を受けることを提案し、そこから全面的なリフォームを検討することとなった。 外壁は比較的きれいな状態だったので既存のまま残し、耐震性や住環境の改善を中心に計画した。 既存の土壁を残すことにしたため、耐震補強については室内側からの補強方法を検討し、ポリイソシアヌレートフォームの鋼板サンドイッチパネルを採用した。断熱については、壁のポリイソシアヌレートフォーム、床に発泡ポリスチレンフォーム、天井にグラスウールを施工。土壁を可能な限り残しつつ、撤去した土を床に敷きこんだことで蓄熱効果も得られた。 リフォームによってLDKが明るく開放的に、狭かった浴室・洗面室やトイレが使いやすくなった。Kさんも夏の暑さや冬の寒さがやわらぎ、気になるガタつき等もなくなったことで満足。今は離れて暮らしている息子も「この家なら自分も住みたい」と話しているそうだ。 • 精密な建物診断を実施し、その結果にもとづいて、比較的きれいな状態の外壁を残しながら、耐震性や住環境を中心に改善するように改修を計画しています。 • 既存の土壁を残すためにポリイソシアヌレートフォームの鋼板サンドイッチパネルを採用して耐力壁を補強。断熱改修も実施し、温熱環境も改善しています。土壁を残すことにより防火性能も確保しました。 • 改修前と改修後の住宅性能の変化を測定あるいは評価し、住まい手にわかりやすく示しています。 • 1階の間取りを見直して、明るく広いLDKを実現。水回りのスペースを広げ、使い勝手を改善しています。 Point 参照 「長寿命化リフォーム」の提案Ⅲ p19~27 住宅医ネットワーク

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