「長寿命化リフォーム」の提案
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第1章 長寿命化リフォームの要素技術 19 事業事例① 住宅医ネットワーク 1 地域の「住宅医」を育成 住宅医ネットワークは、「岐阜県立森林文化アカデミー」のOBが中心となって活動する「特定非営利活動法人 WOOD AC」に事務局を置き、森林文化アカデミーと「木匠塾」、活動に賛同し実務を遂行する設計者や工務店で構成される組織で、既存住宅の調査診断、改修、維持管理に関する技術開発と人材育成を目的としています。 現在は、「住宅医スクール」の名称で、2006年に森林文化アカデミーで開講した「木造建築病理学」講座を軸に、実務者が既存住宅の調査・診断から改修設計、施工に至るまでの実践的な手法を学ぶためのスクールを運営し、地域の住まいのドクターである「住宅医」を育成することを目指して活動しています。2009年から名古屋で始め、2012年は東京と大阪で開講しています。耐久性能と維持管理、木材の劣化、耐震、温熱・省エネルギーなど、すべての講義を修了した受講生には、「住宅医修了証」を発行。毎年1回、実施物件のプレゼンテーションによる住宅医検定会を開催し、机上の知識だけでなく、依頼からリフォーム完了までの住宅医としての実践力をスクールの講師および受講生により総合的に判定し、合格者を「住宅医」として認定しています。 インスペクション 耐震 省エネ・断熱化 ■住宅医ネットワークでは、人間が手術を行う前の精密検査と同じ考えにより、リフォームを行う前の建物調査を重視しています。岐阜県立森林アカデミーとの協力体制による詳細調査の手法を構築し、建物調査の結果を受けて、設計、工事、検査、住宅履歴蓄積までを、一連の流れとして確立しています。 ■全面改修に必要以上にこだわらず現実的な部分改修も容認しつつ、耐震性や省エネ性など複合的な性能向上を目指して柔軟に取り組んでいるのも特徴です。 ■住宅性能の「見える化」に向けた取り組みを積極的に進めており、実際の光熱費の削減をグラフ化するなど、住まい手が身近に理解しやすい工夫を行っています。 Point

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