2. 建築物等の解体等時の主な対策 (赤部は今回改正内容)
I.事前調査
事業者は、建築物等の解体等の作業、封じ込め又は囲い込みの作業を行うときは、あらかじめ、石綿の使用の有無を目視、設計図書等により調査し、その結果を記録しておかなければならない。調査の結果、石綿の使用の有無が不明なときは、分析調査し、その結果を記録しておかなければならない。但し、石綿等が吹き付けられていないことが明らかで、石綿が使用されているとみなして対策を講ずる場合、分析調査の必要はない。
II.作業計画
事業者は石綿が使用されている建築物等の解体等、封じ込め又は囲い込みの作業を行うときは、あらかじめ次の事項が示された作業計画を定め、当該作業計画により作業を行わなければならない。
(1)作業の方法及び順序
(2)石綿粉じんの発散を防止し、又は抑制する方法
(3)労働者への石綿粉じんのばく露を防止する方法
III.届出
【1】耐火建築物又は準耐火建築物における吹付け石綿の除去作業については、工事開始の14日前までに所轄労働監督署長に届出が必要。
【2】次の作業については、工事開始前までに所轄労働監督署長に届出が必要
(1)石綿含有保温材、石綿含有耐火被覆材、石綿含有断熱材の解体等の作業
(2)封じ込め又は囲い込みの作業
(3)【1】以外の吹付け石綿の除去作業
【3】確認申請を伴う(床面積が10uを超える増改築、大規模修繕等。詳細は建築基準法 第6条 参照)囲い込みが必要な工事については、確認申請時(工事開始までに指定確認検査機関等の建築主事の確認を受け、確認済証の交付を受けなければならない。)、当該部分を図示した図書の添付が必要。
IV.作業者等の教育
i.特別教育
事業者は、石綿が使用されている建築物等の解体等の作業、封じ込め又は囲い込みの作業に従事する労働者に次の科目について教育を行わなければならない。
(1)石綿の有害性
(2)石綿等の使用状況
(3)石綿等の粉じんの発散を抑制するための措置
(4)保護具の使用方法
(5)その他石綿等のばく露の防止に関し必要な事項
ii.作業主任者(石綿則第19条、第20条 参照)
事業者は、石綿作業主任者を選任し、次の事項を行わせなければならない。
(1)作業に従事する労働者が石綿粉じんにより汚染され、又はこれらを吸入しないように、作業の方法を決定し、労働者を指揮すること。
(2)保護具の使用状況を監視すること。
V.作業時
i.保護具、器具等
(1)石綿を含む建材等の解体等、封じ込め又は囲い込みの作業をするときは、労働者に呼吸用保護具(防じんマスク)、作業衣又は保護衣を使用させなければならない。
(2)労働者を臨時に就業させる建築物の壁等に吹き付けられた石綿等が損傷、劣化等によりその粉じんを発散させ、及び労働者がその粉じんにばく露するおそれがあるときは、呼吸用保護具、保護衣又は作業衣を使用させなければならない。
(3)保護具等は、他の衣服から隔離して保管し、廃棄のために容器等に梱包したとき以外は、付着した物を除去した後でなければ作業場外に持ち出してはならない。
(4)器具、工具、足場等について、廃棄のために容器等に梱包したとき以外は、付着した物を除去した後でなければ作業場外に持ち出してはならない。
ii.封じ込め・囲い込み
吹付け石綿及び石綿含有吹付けロックウールが、人が活動することが想定される空間に露出しているものに対しては、囲い込み(石綿が添加された建築材料を板等の石綿を透過しない材料で囲い込むこと。石綿が添加された建築材料に著しい劣化、損傷がある場合に当該部分から石綿が飛散しないようにする措置を行うこと等。)又は封じ込め(建築基準法第37条により認定された石綿飛散防止剤を用いて、石綿が添加された建築材料を被覆し、又は添加された石綿を建築材料に固着させること。石綿が添加された建築材料に著しい劣化、損傷がある場合に当該部分から石綿が飛散しないようにする措置を行うこと等。)の措置をとらなければならない。
但し、増改築部分の床面積が増改築前の床面積の1/2を超えないときの増改築部分以外の部分、及び大規模修繕、模様替え時の該当部分以外の部分については、封じ込めや囲い込みの措置が許容される。
囲い込み又は封じ込めの作業をするときは、それらを湿潤なものとする等、除去作業に準じた措置をとらなければならない。
iii.湿潤化
石綿を含む建材等の解体等、封じ込め又は囲い込みの作業をするときは、それらを湿潤なものとしなければならない。
iv.隔離・立入禁止等
(1)吹付け石綿の除去、封じ込め又は吊りボルトを取り付ける等の囲い込みの作業を行うときは、当該作業場所をそれ以外の作業場所から隔離しなければならない。
(2)石綿含有の保温材、耐火被覆材、断熱材の解体等の作業、(1)以外の囲い込みの作業を行うときは、当該作業に従事する労働者以外の者が立ち入ることを禁止し、その旨を表示しなければならない。また、元請事業者は、関係請負人への通知、作業の時間帯の調整等必要な措置を講じなければならない。
(3)その他の石綿を使用した建築物等の解体等の作業においても、関係者以外の者が立ち入ることを禁止し、その旨を表示しなければならない。
v.廃棄物処理
石綿を含有した建材等の廃棄物処理は廃掃法他関連法令に則り適正に処理しなければならない。以下は主なリフォーム工事で想定される石綿含有建材(成形板等)の現場対応要点となっている。
■除去作業
作業場は、周辺への粉じんの飛散防止幕を設けるとともに、手作業にて石綿含有建材(成形板等)をできるだけ原形のまま撤去する。撤去した石綿含有建材(成形板等)は他の廃棄物と混合せず、湿潤な状態を保ちながら、プラスチック袋、ブルーシート等で梱包する。梱包には「石綿含有産業廃棄物」等の表示をする。 |
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■一時保管
事業者は、当該廃棄物が運搬されるまでの間、法律に定められた基準(他の廃棄物との分別、保管場所の表示、管理責任者の配置など)に従って保管する。 |
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■積載・搬出
当該廃棄物を他の廃棄物と混合しないよう区分して運搬車両に積み込む。変形又は破断しないよう原形のまま積み込み、飛散防止措置としてシート掛け等の措置を行う。積載物が石綿含有産業廃棄物であることの視認できるケ所への表示が必要。積載作業者は、保護具等の着用が望まれる。
処理委託に際しては、他の産業廃棄物と区別して1枚のマニフェストに必要事項を記入すること。 |
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■処分場への搬入
一般的には処理委託業者が処分場へ持ち込むケースが多いが、積替え・保管を含めた収集運搬業許可を持たない中間処理施設への搬入はできない。その結果、最終処分場への廃棄物の委託が発生する場合は、最終処分業者との委託基本契約の締結が必要になる。 |
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■帳簿
廃石綿等(吹付け、保温材等)以外の石綿含有産業廃棄物についても、排出事業者は必要事項が記載された帳簿(台帳)の備え付けが義務付けられた。 |
VI.記録の保存
石綿等を取り扱う作業場において常時作業に従事する労働者について、作業等の記録(1月を
超えない期間毎に次の事項を記録)及び健康診断の結果について、当該労働者が当該事業場において常時当該作業に従事しないこととなった日から40年間保存しなければならない。
(1)労働者の氏名
(2)従事した作業の概要及び当該作業に従事した期間
(3)石綿等の粉じんにより著しく汚染される事態が生じたときは、その概要及び事業者が講じた応急の措置の概要
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